田畑 一 さん

略歴

京都産業大学外国語学部言語学科(ロシア語専修)卒業


 皆さん、こんにちは。外国語学部ロシア語専修卒業生の田畑一と申します。ついこの間まで学生として、仲間と笑いながら京産大のキャンパスを歩いていた気がますが、気づけばもう卒業して9年になります。

 私は現在、東京消防庁渋谷消防署に勤務しています。消防といえば、災害現場に駆け付け、火を消したり、人を救助するというのが一般的なイメージかと思いますが、それ以外にもさまざまな業務があります。今私が所属している予防課は、災害時に出場する消防隊とは違い、事務的な仕事がメインです。お店や事務所、ビル等は、事業所運営を行う際、消防署へのさまざまな届出が必要となります。そのような事業所に対し、消防法に基づく届出の処理や審査、指導等をおこなうのが私の所属する部署の主な業務です。渋谷は事業所が非常に多く、対象物も複雑で忙しい毎日ですが、大変さをやりがいに考え、日々充実した生活を送っています。

 このような私の現況からもおわかりのように、学生時代に専攻していたロシア語とは、今まったく無関係の生活をしていますし、卒業後はロシア語に接する機会も皆無でした。在学時代はどうだったかというと、正直なところ、決して真面目な学生とは言えず、学業より遊びとバイト!というような学生生活でした。

 ただ、自信を持って言えることは、その4年間は決して無駄な時間ではなかったということです。大学時代の4年間は、人生のうちで、最もじっくり、深く、自らの人生を考えることができる時間だと思います。いろいろな経験をできるし、いろんなことに挑戦できます。自分のやりたいことを、おもいきり考えることができます。学業はもちろん大事です、ただ、それ以外のことに費やす時間の中にも貴重なものはたくさんあると思います。アルバイト、旅行、遊び、自分の視野を広げるという意識を持っていれば、全てが意味のある経験になるのではないでしょうか。学生のみなさんは、近い将来、自分の人生を今までで一番真剣に考える時がやってくると思います。その時の判断の助けになってくれるもののひとつが、それまでの経験や、培った視野ではないかと思います。

私が今の仕事に付いた理由は、この仕事が世界で一番やりがいのある仕事だと思ったからです。この仕事になら、一度しかない自分の人生を捧げても、何も惜しくないと、真剣に思ったからです。その考えは間違っていなかったと、今でも心から思っています。学生生活でのさまざまな経験が、この仕事に就く判断をさせてくれたのだと感じています。

 価値観や考え方は人それぞれ違いますが、皆さんもそういうものを見つけてほしいと思います。雇用条件やイメージだけで仕事を決めるのではなく、本当に自分がやりたいことを考えてほしいと思います。そして、目標が決まったら、その実現に向けて死ぬ気で努力してほしいと思います。学生時代、その時間はたっぷりあるのですから。

 私は、京産大の卒業生としての誇りを胸に、これからも頑張りたいと思います。どんなことでも、力半分にやるより、一生懸命やった方が楽しい気がします。みなさんも頑張ってください!

PAGE TOP