嘉陽田 一輝 さん

略歴

2002年 沖縄県立球陽高等学校 国際英語科卒業
2008年 外国語学部言語学科ロシア語専修卒業
(2006年〜2007年 ロシア連邦教育省プーシキン記念ロシア語大学 派遣留学)
2008年 株式会社トーセーシステムズ 入社
(2009年1月現在)

 在学生の皆様、こんにちは。

 私は昨年度本学を卒業し、現在東京にてシステムエンジニアとして勤務いたしております。勤務先の株式会社トーセーシステムズは、半導体製造装置・精密計測機器メーカーである東京精密のソフトウェア開発を行うグループ企業です。身の回りにある家電製品など必ず使用されているのが半導体です。私たちはその半導体を製造する装置や、計測する機器の動作をコントロールをするためのソフトウェアを開発しています。  私は入社して1年足らずですが新規開発の一員に加わる事が出来ました。小さな機能の開発や仕様書作成など、まだ出来ることは少ないですが周囲の先輩方に支えられて、やりがいをもって仕事に取り組んでいます。

 私がロシアに対して関心を持つきっかけとなったのは、ロシア芸術とロシア語です。幼少時代よりクラシック音楽やバレエ音楽、特にロシア人作曲家の音楽を好んでいました。そしてロシア語は発音がとても美しいという印象があり、学びたいという気持ちが強くなっていきました。

 大学時代の学生生活のほぼ大半はロシア語とフィギュアスケート鑑賞で一日が終わっていたのではないかというぐらいでした。

 大学でのロシア語の授業では毎回授業の最初に小テストがあり、残念ながらあまり出来なかった記憶しかありません。しかしロシア語専修の個性的な先生方の教授法によりロシア語を学ぶのが楽しくなり、それと同時にロシア音楽以外の事にも興味が出てきました。そしてフィギュアスケート鑑賞が留学への道を開いてくれました。  留学中は聖堂や教会を見に行くためにモスクワ周辺の都市を旅行したり、フィギュアスケートを鑑賞するために夜行列車でサンクトペテルブルクへ行ったりと、授業以外でも積極的に行動していました。同じクラスのボスニア・ヘルツェゴビナ人から内戦後の実状を、中国人や韓国人とは領土問題や互いの文化を、そしてスケート好きなロシア人の先生とはフィギュアスケートで好きな選手について語り合い、語学以外の事を知る貴重な経験をしました。

学生へメッセージ

 多くの事に挑戦して下さい。

 人は危機的状況に陥った時、回避して守りに入るか、乗り越えるために新たな挑戦をするかに分かれます。回避して同じ状況を繰り返すよりも、新たな挑戦の先に生まれる未知の事を体験する方が楽しいと思います。

 挑戦という事をあまりしなかった私にとって、ロシア語を選択したことは人生を左右する挑戦でした。地元沖縄を離れて京都で学生生活を送り、ロシアへ留学して東京で就職とロシア語を選択したことから派生しています。人それぞれに挑戦する事や規模が異なるでしょう。自分自身の方向性も見えてくると思います。

 多くの方と知り合って下さい。

 ロシア語専修はタテの繋がりが比較的強いのではないかと思います。留学中困っている際、先生からの紹介で先輩方にアドバイスを頂きました。モスクワでサマースクールに参加した後輩とも繋がりが出来ました。

 人は一人では生きることは出来ません。誰かしら支えになってくれている人がいる事を感じて下さい。

 最後に、大学の4年間は、学生であると同時に社会人になる前の準備期間でもあります。貴重な学生生活を有意義に過ごせるよう願っています。

PAGE TOP