谷口 典子 さん

略歴

勤務先:商船三井ロジスティクス株式会社 関西支店輸入カスタマーサービス
出身高校:大阪府立河南高等学校普通科 2000年3月卒業
京都産業大学外国語学部言語学科ロシア語専修 2004年3月卒業
(2009年2月現在)


近況

 私は現在、関西空港の国際貨物地区で輸入混載と輸入カスタマーサービスの仕事をしております。主な業務はお客様の指定の代理店への書類の引き渡し、貨物の到着案内、通関と配送の手配、海外の代理店との貨物搭載スケジュール調整等です。海外とのやり取りはほとんど英語でロシア語を使う機会はありませんが、充実した日々を送っています。

どんな学生生活を送っていたか

 学生生活の中で特に力を入れたのは、やはりロシア語です。1回生の時は初めての一人暮らしに加え、ロシア語の複雑な文法に慣れるのに必死でした。3回生の時に念願のモスクワに留学したのですが、毎日が驚きの連続でした。当初は「日本だったらこうするのに」と、日本の常識に固執していた気がします。ロシアの文化は新鮮に感じたのですが、自分の中では、なかなか受け入れられませんでした。でも「これがロシア」と考えたら気が楽になったのです。留学中は課題も多かったのですが、その分、夏休みや冬休みを利用して普段行けないような国に一人旅しました。おそらく日本にいたら、一人で旅行などしなかったでしょう。泊まる宿も決めず、航空券だけで現地入りという、少々無計画な旅行でしたが、自分で考え、行動することで自分に自信がつきました。外国では待っていても誰も助けてくれません。留学生活と旅行で異文化を受け入れることの大切さ、自分で動くことの大切さを学べたと思います。

外国語学部で学んだことが、どのように活かされているか

 留学生活で痛感した相手を受け入れる大切さは今の仕事で役に立っていると感じます。仕事柄、様々な国の人とやり取りするのですが、国によって仕事に対する考え方が異なります。しかし、それに対して、日本の考えを押し付けるのは衝突を招きます。日本にとっては常識、美徳であっても、相手にとってはそうでないこともあります。もちろん腹の立つこともありますが、相手を受け入れ、気持ちを割り切ることも大切だと感じます。と、同時に依頼すべきこと、自分の意見を明確に述べることも重要です。「言わなくてもこのくらいはやってくれるだろう」は通用しませんし、曖昧な表現は手配の遅延、貨物到着後にトラブルとなりかねません。留学先の授業はもとより、外国語学部の授業では、よく自分の意見を求められます。日本人はあまり自分の意見を言わず、他人と違う意見を言うのを恥ずかしく思う傾向があるように感じます。自分もその一人でしたが、この授業で得たことは今でも活かされています。

学生の間にやっておいたほうがいいこと

 旅行、できれば留学をして下さい。
 社会人になると長期の休みは取れません。取れたとしても、せいぜい1週間でしょう。ぜひ、今のうちに行ってください。旅先、留学先では予想外の事態に遭遇すると思います。納得のいかないこともあるでしょうし、逆に心が温まるような出来事があるかもしれません。良いことであっても、悪いことであっても、それは必ず、自分を成長させてくれる糧となります。

 多くの人と接してください。

 今でも自分自身そのような傾向があるかもしれませんが、学生時代は自分の殻に閉じこもりがちでした。とても、もったいないことをしたと今後悔しています。自分の考えと違う人、自分を叱ってくれる人と接することは、新しい発見につながります。それによって、自分の進むべき方向が見つかるかもしれないのです。

 やりたいことは、挑戦して下さい。

 何でも良いから、心の中でやりたいことがあるのであれば、ぜひ、挑戦して下さい。サークル・部活、資格取得、旅行、バイト等・・。決して楽しいことばかりではなく、壁にもぶつかることがあると思います。でも、その壁を乗り越えれば、壁は盾となって、自分の武器になります。失敗したって、笑われたっていいじゃないですか。どの人にも一人一日24時間あります。普通に勉強して、普通に単位を取って無難に卒業でも良いかもしれませんが、それでは、後になって後悔する気がするのです。皆さんが自分で納得できる学生生活を過ごせることを願っています。

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