施設設備計画


「第5期施設整備計画(2008(平成20)年~2023(令和5)年」は、本学が2015(平成27)年に創立50周年を迎え、そして、次世代への飛躍に必要なキャンパス整備を行うための施設整備計画です。期間は15年間の長期スパンを3つのステージに分けて、計画を進めております。
基本的なコンセプトは、

  • 学部等の教育研究機能のエリア化、機能分散を行いながら、教育研究環境及び修学支援機能の向上を図ること
  • これらの計画に併せて安全安心を強化し、防災機能の充実やバリアフリー化を図ること

です。各ステージについて、説明いたします。

第5期施設整備計画のファーストステージ

2008(平成20)年から2013(平成25)年度までを、第5期施設整備計画のファーストステージと位置づけ、教学改革に伴う理工系学部の新校舎建設、教育研究機能の充実を図るため、14号館(コンピュータ理工学部(2009(平成21)年8月竣工))、第5研究室棟(2009(平成21)年8月竣工))、神山天文台(2009(平成21)年12月竣工))、15号館(総合生命科学部(2010(平成22)年2月竣工)))、万有館(理学部(2013(平成25)年8月竣工))、中央図書館書庫棟(2012(平成24)年9月)を増設しました。

2011(平成23)年1月からは、京都市下京区の壬生に京都産業大学附属中学・高等学校の新校舎と大学施設「むすびわざ館」の建設に着工し、2012(平成24)年4月、附属中学・高等学校が開校し、本学の「知」の発信拠点とする「むすびわざ館」が開館しました。そのほか、保健センターや厚生施設(書店)、ラーニングコモンズの機能を有した雄飛館(2013(平成25)年8月)が竣工しました。

学内アクセスの向上として、大教室棟と並楽館との渡り廊下(2011(平成23)年9月)、第2実験室棟と13号館との渡り廊下(2013(平成25)年3月)、14号館と15号館との渡り廊下の整備や第2実験室棟エレベータ(2013(平成25)年3月)、中央図書館エレベータ(2013(平成25)年3月)を新設し利便性の向上を図りました。

それ以外には、本山本部敷地内の車両の通行の効率化を図るため学内周回道路(2013(平成25)年7月)を開通させました。

第5期施設整備計画のセカンドステージ

セカンドステージ(2014(平成26)年~2018(平成30)年)では、人文・社会学系の新学部に対応する教室棟の整備に加え、学生の安全安心を強化するため、未耐震建物の耐震改修や改築の更新計画を進めてました。
また、これらの建て替えに伴い教室不足にならないよう、多用途で利用できる建物を建築するなど、万全を期して教育環境に影響が出ないように計画を進めてきました。
非耐震構造であった旧保健管理センター棟(雄飛館(2013(平成25)年8月竣工)の4階に機能移転)、旧2号館(万有館(2013(平成25)年8月竣工)に理学部機能を移転)を取り壊した跡地に3号館の未耐震建物の代替として、さらに新学部の現代社会学部(2017(平成29)年4月設置)の教室棟として2016(平成28)年3月、サギタリウス館が竣工しました。本学の教育・研究棟の中で、延床面積が約12,000㎥と一番大きい建物です。

1971(昭和46)年4月に竣工した第2体育館の耐震改修工事を2017(平成29)年9月から開始しました。この工事では、空手道部の道場を体育館内に新設したほか、老朽化した設備の更新をはじめ、空調機などを新設しました。
隣地にある津ノ国寮においても、未耐震建物であり耐震改修を検討した結果、隣接地の旧神山寮敷地(跡地)に新築することにし、2018(平成30)年3月に竣工しました。

遠望館を総合体育館西側の一部に建設しました。3号館などの建物を取り壊す際に不足する研究室を一時的に避難させるための建物として使用した後、現在は課外活動棟として利用しています。
合わせて研究室棟の建設を、2018(平成30)年8月から着手し、第6研究室棟として、2020(令和2)年2月に竣工しました。

真理館は、2019(平成31)年4月に開設した、国際関係学部の建物および法学部の建物として、既存の3号館と7号館を解体した跡地に建設しました。学部の優先フロアだけでなく、3つの学生食堂などの厚生施設を設けるほか、全学共用のフロアなどを設けた全学共用の建物になっています。

第5期施設整備計画のサードステージ

最後のサードステージ(2018(平成30)年から2023(令和5)年)では、1号館、本館、4号館の改築・改修を予定しています。
天地館(旧1号館)は、大教室サイズを備えた建物とするほか、万有館と各フロアを連結した回廊構成と、建物間の空間に、全天候型の広場を設置する計画をし、西側・東側の2期に分けて工事を行い、2021(令和3)年の9月に竣工しました。自然豊かな学習環境とキャンパスライフを充実させる厚生施設を設けています。
本館は、本学の第1号の建物であり、後世に残る建物として計画し、2022(令和4)年8月に竣工しました。
4号館においては、法学部の教室棟としての機能は13号館や真理館の一部に移し、一旦は本館建て替えの代替設備とした後、従来にない新しい教育施設または研究施設として再生を検討し、大規模リニュアル改修工事に着工しています。

新たな校舎等の建設・改修など

(1)本館

構造 鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造地上4階建て
面積 2,668.33㎡
着工日時 2021(令和3年)7月1日
竣工日時 2022(令和4年)年8月31日
設計会社 株式会社 類設計室
施工会社 金下建設株式会社
新本館は、歴史ある旧本館の外観を継承しながら、地上4階建て、約2,670㎡の建物です。1階には記念ホール、事務室、会議室等を配置し、2階には災害対策本部機能を有した会議室や事務室、3階には理事長室、学長室他、理事の諸室、応接室を配置し、機能的で協働性を重視した配置にしています。また、4階には屋根裏空間の有効活用として倉庫を設けました。

(2)天地館

構造 SRC及びRC造 地上4階建て
面積 6,290.68㎡
着工日時 (1期)2018(平成30)年10月
(2期)2020(令和2)年4月
竣工日時 (1期)2020(令和2)年2月
(2期)2021(令和3)年9月
設計会社 株式会社日建設計
施工会社 株式会社フジタ

老朽化した旧1号館を解体し、新しく教室棟を設けるほか、神山の自然豊かな風景とキャンパスライフを満喫できるよう大屋根広場やテラス席などの憩いの場や厚生施設を随所に設けました。

(3)第6研究室棟

構造 RC造 地上4階建て
面積 3,154.33㎡
着工日時 2019(平成31)年2月
竣工日時 2020(令和2)年2月
設計会社 株式会社日建設計
施工会社 株式会社フジタ
学部の新設、発展に伴い増加する教員の研究室の確保のため、14号館南側に新たな研究室棟を建築しました。

(4)真理館

構造 RC造 地上5階建て
面積 8,562.77㎡
着工日時 (1期)2018(平成30)年4月
竣工日時 (1期)2019(平成31)年3月
(2期)2020(令和2)年2月
設計会社 株式会社日建設計
施工会社 清水建設株式会社
新設された国際関係学部及び法学部(4号館)の教育・研究を展開させる校舎として、老朽化した7号館、3号館を解体し、1棟の教室棟を建設。1階には新たに3つの学生食堂を設け、ピロティを中心とした、学生の憩いのスペースとしての利用を期待しています。

(5)遠望館

真理館建築に伴う研究室の減少を一時的に確保し、第6研究室棟完成後はクラブボックスとして使用するために、総合体育館横テニスコートを1面減らし、建築しました。
構造 RC造 地上3階建て
面積 1,301.52㎡
着工日時 2017(平成29)年9月
竣工日時 2018(平成30)年6月
設計会社 鹿島建設株式会社
施工会社 鹿島建設株式会社

(6)津ノ国寮

旧津ノ国寮が老朽化していることもあり、体育寮の強化のため旧神山寮敷地に新しく津ノ国寮を建築しました。新しい津ノ国寮は最大98名(2人部屋49室)の学生が生活できます。
構造 S造 地上3階建て
面積 1,628.55㎡
着工日時 2017(平成29)年9月
竣工日時 2018(平成30)年3月
設計会社 大和リース株式会社
施工会社 大和リース株式会社

(7) サギタリウス館

構造 RC造 地上5階建て
面積 12,158.22㎡
着工日時 2014(平成26)年4月
竣工日時 2016(平成28)年3月
設計会社 株式会社日建設計
施工会社 株式会社鴻池組

新設した現代社会学部及び外国語学部(旧3号館)の教育・研究を展開させる校舎として、老朽化した2号館及び保健管理センター棟を解体し、新たな教室棟を建設しました。新築2棟を廊下で接続した形をとり、中央には大階段を配置しています。1階には全学部が利用できるグローバルコモンズを設置し、語学の勉強やコミュニケーション力を向上させることができます。5階テラスから眺める西賀茂の景観や、大階段の眺めも格別です。第5回京都建築賞最優秀賞を受賞しました。

(8)瑞秀庵(茶室)

構造 木造 平屋建て
面積 104.38㎡
着工日時 2012(平成24)年9月
竣工日時 2014(平成26)年4月
設計会社 株式会社岡野組
施工会社 株式会社岡野組
創立50周年を記念し、本学の建学の精神に謳われた”日本古来の美しい道徳的伝統を精神的基盤とし、東西両洋の豊かな文化教養を身につけた”人格形成の場としてキャンパス内の菖蒲池の畔に新たに茶室を新築しました。千宗室 裏千家家元より「瑞秀庵(ずいしゅうあん)」と命名され、あわせて扁額もいただきました。

(9)万有館

構造 地上4階地下2階
面積 7,005.12㎡
着工日時 2012(平成24)年6月
竣工日時 2013(平成25)年9月
設計会社 株式会社日建設計
施工会社 株式会社鴻池組
理学部(旧2号館)の教育・研究を展開させる校舎として建設しました。
事務室の機能としては、理学部事務室の他、本学入学の窓口となっています「入学センター」事務室を、建物の1階に配置しています。
また、上下左右の学生移動の利便性向上を図るため、三叉路から新校舎にかけてエスカレータの設置と、10号館から12号館を結ぶ歩道拡幅を整備しました。

(10)雄飛館

構造 地上5階建て
面積 3,843.40㎡
着工日時 2012(平成24)年6月
竣工日時 2013(平成25)年9月
設計会社 株式会社日建設計
施工会社 清水建設株式会社
2号館と3号館の空間(ピロティー)を活用して、教育及び福利厚生棟として建設しました。
1階には、専門書のほか一般図書を販売する書店。2階は、時間帯を分けて、食堂機能とラーニングコモンズを融合させたスペースにしております。3階には、学生の能動的な学習を支援するラーニングコモンズを設置しています。4階には保健管理セ ンター、学生相談室を移転させ、健康面のサポート体制の充実を図っています。また、7号館から学生自治団体の一部と、放送局が移転しました。
雄飛館西側の空間には、ステージと憩いの空間(ピロティー)を併設しています。

建物の耐震化率

京都産業大学が設置する施設の耐震化率は、100%です。(2023年3月31日現在)

※「私立学校校舎等実態調査」(日本私立学校振興・共済事業団)に基づき算出。

(分母)「実態調査」対象施設の延床面積合計 198,692㎡
(分子)aまたはbに該当する建物の延床面積の合計 198,692㎡

a. 新築年月日が1981(昭和56)年6月1日以降の建物 175,322㎡
b. 新築年月日が1981(昭和56)年 5月31日以前の建物のうち、耐震診断を実施済で、耐震性能を有しているあるいは耐震補強済の建物 23,370㎡

耐震化年次計画

2003年から始めた耐震改修(耐震化率100%)は2022年6月に完了しました。

工事実施年度 工事対象建物 備考
2020(令和2)年度 上賀茂学修所(利用停止、倉庫として利活用) 既に利用停止済み、耐震化対象建物から除外
2021(令和3)年度 神山研修室棟、上賀茂総合研究館、追分寮 耐震化完了
2022(令和4)年度 ①厩舎 ①耐震化完了
②スポーツ指導員研究室棟 ②2022年6月解体完了
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