教学の理念

在間 敬子 学長

学祖荒木俊馬は「将来の社会を担って立つ人材の育成」を大学の使命とし、1965年に京都産業大学を創設しました。学祖が教育目標と定めたのは、高潔な人格を持ち誠実に社会的責任を果たすことのできる人材の育成です。具体的には、日本の文化や歴史を深く理解しながらも、国際社会においても尊敬される日本人として、平和と幸福のために貢献することができる人です。

本学は、創設以来「建学の精神」を礎として受け継ぎつつ、教育目標とする「将来の社会を担って立つ人材」像を、時代の変化や将来社会を見据え、アップデートしています。創設期は、戦後⽇本において精神⽂化の混乱が憂慮された時代でした。

現代社会においては、気候変動による災害、紛争、貧困・格差の拡大など、複雑で多様な問題が頻発しています。こうした世界的な混迷の中で、人間の尊厳が脅かされる場面が増えています。また、西洋文明がかつて持っていた影響力がやや薄れつつある今、日本の特性を活かしつつ、多様性(ダイバーシティ)・公平性(エクイティ)・包摂性(インクルージョン)を重視し、世界に通用する見識と適応力を備えた人材が一層求められています。

そうした背景から、本学が教育目標とするのは、豊かな教養と専門知識・技能を身につけ、高い倫理観を備え、国内外の複雑な課題に的確に対応し、持続可能な社会の実現に貢献できる人材の育成です。そのために、本学は、一拠点総合大学としての利点を最大限に生かし、学部や学問分野の壁を越えた教育プログラムを提供しています。また、高い研究力を活かし、特色ある大学院教育プログラムを展開しています。さらに、急速に進化するAI技術などを取り入れ、未来社会を見据えた教育を推進します。

科学技術がどれほど進んだ社会においても、人や組織のリアルな関係づくりが重要なことは言うまでもありません。京都産業大学は、過去、現在、そしてこれからも、人や組織の「むすんで、うみだす。」教育・研究活動を通して社会に新たな価値を提供します。

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