050326 2年次・佐藤靖浩訳

2005年3月26日付コンパス紙より

ナングロ・アチェ・ダルサラム州において、貧困層数が伸び続けている。2003年には、アチェの人口420万の内、貧困層は29.76%で、125万4227人であったが、2004年には、170万人以上が貧困にあえぎ、その数は総人口の40.39%にも及ぶことが明らかになった。


「アチェが地震・津波災害に襲われてから、いくつかの町で貧困総数が急激に増えていることは確実です。正確な数はまだ分かりませんが、上昇率は確実に高いでしょう。」と、3月24日(木)に、アチェ州統計事務所社会福祉データ部長のバハルディン氏は語った。


また、貧困層数の上昇は、衣食必需品の値上がりを伴う石油燃料の値上げという中央政府の経済政策にも大きく影響されていて、災害と経済政策が住民の購買力を急激に弱めていることがデータにも表れている。


バハルディン氏によると、アチェ州の貧困層の購買力は1人あたり1ヶ月約12万5000ルピアだが地方では特に弱く、紛争地として知られるピディエがアチェの21の県と市の中で最も貧しく、住民の購買力は90,000ルピアで、最も購買力が高い東南アチェ県でも12万3000ルピアだという。


また、バハルディン氏は、購買力は社会の貧困の度合いを測る3つの指標の内の1つで、その他の2つは労働力と教育で、特に労働力は、紛争地では人々の労働時間が極端に少なくなるため、貧困を示す重要な指標であると語った。


豊富な石油がオイルダラーを生み出すロクスマウェも、比較的高い21.64%の貧困層を抱えている。市民の1人シャフェイ・ユスフが言うように、工場内では、外国人は専門知識を持ち高い給料で働いているが、ロクスマウェ住民は下働きの肉体労働ばかりだからだ。


(2005年3月28日、2年次ガジャマダ大学留学中・佐藤靖浩訳)

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