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0510 3年次・小川久美訳
2005年10月号Nyataより
アチェでの地震と津波の災難の収録に成功した後、チュトさんは残されたアチェの人々の戦いを一冊の本にし、テレビドラマにしました。
昨年の年末に起きた巨大地震と津波の収録を成し遂げたチュトさんをご存知でしょうか。
従兄弟であるテウクシャリフさんとともに収録を成し遂げたチュトさんは直ちに社会の注目を浴び、その映像はテレビを通じて、祖国で、また海外でも繰り返し上映されました。
アチェを破壊した津波の映像は永久に忘れられないものとなり、チュトさんの名前は直ちに知られるようになりました。
それから約10ヶ月たった今、その卒業を控えたパジャジャラン大学医学部の女子学生の経験がテレビドラマ化されることとなりました。
「抱きしめて」という題名のそのテレビドラマは29のエピソ-ドから構成され、TPIテレビを通じて放映されました。
物語が取り上げられただけでなく、彼女自身もプロデュ-サ-、またはナレ-タ-としてそのドラマに参加しました。
実際のところ、彼女は出演を拒否していました。このたくさんの命をさらった出来事への、強い感情をもっていたので、演じる才能には自信がなかったのです。
そのため、物語をより正確に強化し、より意味のあるものにするために、情報提供者を探し回りました。結果、彼女はアチェを破壊した津波の細部まで表現することに成功しました。
それだけではありません。彼女は出演者も、撮影場所も自身で選び出しました。ほとんどのこの映画の出演者は残されたアチェの演劇俳優です。
アチェでは、ウレリュウ、レンプラ、浮いた船、バイトゥラマン寺院などの場所で撮影されました。
プロデュ-サ-になったことについて、彼女は今ではとても嬉しいことだと表明しています。「なぜなら、この災害に直接巻き込まれた私は、その自分の経験を物語のなかで取り上げる事ができたからです。」
始め、彼女はその経験を一冊の本にするつもりでした。彼女はそれを、詩や歌詞という形で作成しました。
完璧に書かれた物なら人々を惹きつけることができると彼女は確信していました。
そして、彼女はテウクシャリフさんとシャリファアスミさんからも、まだ彼女が収得していないデ-タを集め続け、アチェに住む友人や親戚の手助けも得る事ができました。
その本を書き終える前に、彼女の家族が映画化やテレビドラマ化することを提案しました。現在、宗教的なテレビドラマが矢継ぎ早に出ているからです。
「この物語が映像化されればそれは私にとって、特別幸せなことです。私は落ち着いて正確に上映の時を見極めるべきだと考えています。」10月12日木曜日、ジャカルタでの対談で彼女はこう語りました。
(2005年12月10日、3年次ウダヤナ大学留学中・小川久美訳)