産学協働教育科目群(PBL系)

O/OCF-PBL(オーシフピービーエル)とは

「O/OCF-PBL(On/Off Campus Fusion-Project Based Learning)」とは本学のキャリア形成支援教育科目の中で、PBL系に位置づけられるものであり、課題解決活動を通じて実社会で必要となる心構えや能力を身につけるために設定された科目です。大学での学び(On Campus)と実社会(Off Campus)での学びとを融合(Fusion)させた、実践指向型の課題解決型学習(PBL:Project Based Learning)にて、1年次から2年次まで体系的な能力伸長を図るものです。特に、「O/OCF-PBL2」においては、「企業からいただいた課題の解決」と「主体性や社会性の涵養をはじめとする能力の伸長」とを同時に達成することが目標となります。

O/OCF-PBLの流れ

「チーム」として機能するためのスキルを学ぶ

「個からグループ、グループからチームヘ」を目指し、教員が段階的に設定した課題に挑戦。自己成長トレーニングシステムに沿って、「自分自信への信頼を高める」「意欲的に他者と関係がつくれる」等を目標に人間関係構築力を養います。

6ヵ月間かけて実際の課題解決を体験

企業や行政機関等から提供いただいた課題にチームで挑戦し、成果報告会で解決策を提案。学内と学外での学びと実践を積み重ねる中で、「社会人基礎力」「自他肯定感」「自在に人と関わる力」「問題解決力」を養います。「O/OCF-PBL1」の単位を取得しておくことが履修条件になります。

O/OCF-PBL1

対象年次 1年次
開講時期 秋学期

「個からグループ、グループからチームへ」

大学生としての学修意欲と態度を形成した学生が、「個からグループ、グループからチームへ」を目指して段階的に設定された課題に挑戦します。実践的な課題に取り組むための準備段階として、「社会人基礎力」を発揮するための様々な行動スタイルを学内(On Campus)にて学びます。On Campusを中心とした学びを通じて、自分への信頼を培い、自ら行動できて、意欲的に他者との関係が作れるようになることを目指します。自己成長トレーニングシステムを通して個からグループ、グループからチームに向かうための人間関係構築力を育成・強化します。

知識を学び、ワークで体感する
「チーム」として機能するためのスキルを学ぶ

O/OCF-PBL2

対象年次 2年次
開講時期 集中(4月~10月)

「O/OCF-PBL1」で培われた力をベースにして課題に挑戦

企業や行政機関から提供された課題に対して、チームで課題解決に挑み、最終成果報告会でその成果を報告します。課題解決の体験を通して「社会人基礎力」「自他肯定感」「自在に人と関わる力」「問題解決力」を身につけます。学内(On Campus)だけでなく、学外(Off Campus)での活動が積極的に求められます。

中間報告会の様子
成果報告会の様子

PBL課題事例・活動報告書・書籍

PBL課題提供企業等事例

  企業名 課題(テーマ)
1 株式会社JTB京都支店 JTBのリソースを利用し、社会課題を解決するビジネスモデルを構築せよ
2 株式会社ユーシン精機 若手・中堅社員の確実な成長を促進するための研修プログラムはどのようなものか?
3 TOWA株式会社 スマホアプリなどのメディアを使った「楽しく手軽に学べる」半導体教育ツールを企画しよう!
4 京阪ホールディングス株式会社 京都・伏見の「新しい歩き方」について!
5 京都市動物園 生物多様性って何?どうして大事なの!?-生物多様性の大切さを知り、わかりやすく伝えてほしい-
6 株式会社イシダ デジタルコミュニケーションを活用し、イシダの知名度をアップさせよう!
7 シミズ薬品株式会社 ベビーからお年寄りまで:多様なお客様の「正解」を探したくなる教育プログラムの開発
8 京都市交通局 観光客の京都駅前バスターミナルへの一極集中を解消する施策を考案せよ
9 株式会社フラットエージェンシー コロナ終息の状況でどのように集客・効率化を目指すか。様々な角度から提案してください。
10 日新電機株式会社/株式会社日新システムズ 地域住民間でコミュニケーションが図れる参加率の高いイベントを企画してみよう!

O/OCF-PBL2活動報告書

課題解決型授業への挑戦 ●プロジェクト・ベースト・ラーニングの実践と評価

本書は、キャリア形成支援教育科目「O/OCF-PBL」という、課題解決型授業(PBL)として企業等から提供される課題の解決活動を通じて、実社会で必要とされる心構えや能力を身につけることを目的に設定された科目について、その背景や運営方法、成果をまとめました。企業等から提供された課題を基にした授業の実践例や、PBL等のキャリア教育の受講における就職活動への影響などをデータや図表で掲載しており、このようにPBLの全容を体系的にまとめた書籍はほとんど前例がありません。なお、当該科目は、経済産業省「社会人基礎力を育成する授業30選」にも選ばれるなど、全国的に見ても注目を集めています。

監修・編著

監修:後藤 文彦(ごとう ふみひこ)京都産業大学名誉教授
編著:
伊吹 勇亮(いぶき ゆうすけ)京都産業大学経営学部准教授
木原 麻子(きはら あさこ)京都産業大学現代社会学部准教授

登録情報

単行本(ソフトカバー): 272ページ/出版社: ナカニシヤ出版 (2017/4/30)
言語:日本語/ISBN-10: 4779511658/ISBN-13: 978-477951165
出版年月日:2017/4/14/定価:本体 3600円+税
商品パッケージの寸法:21x14.8x 2.5cm

解決策の実施まで行う過程で、 大きな学びを得られるのが このプログラムの魅力です。

社会の実際の課題に対し解決策の実施まで行う過程では、限られた日程での課題の理解、実現可能で有効性のある解決策の考案、メンバーとの協働など壁にぶつかる場面も多くありました。特にテーマである「生物多様性」の正しい理解に時間を要してしまい、動物園やきょうと生物多様性センターの方々、学内の先生の多大なサポートを受けながら道筋を見出していきました。最終的に京都市のイベントで生きものの絵合わせゲームを行い、お子さんから専門家の方まで楽しく「生物多様性」に触れていただくことができました。自分たちが理解していった過程を見つめ直して一から発想し、成果につなげることができ、大きなやりがいと学びを得る経験となりました。

樋口 七優 (ひぐち なゆ)さん
国際関係学部
国際関係学科 2年次

先輩の学び

企業人と学生のハイブリッド

対象年次 2年次~4年次
開講時期 秋学期

リアルな仕事の流れを企業の若手社員とのプロジェクトで体感

企業の若手社員と学生とのハイブリッド(Hybrid:混成、融合)による、人材育成を目指した授業です。企業の若手社員1名と学生3名が1つのチームになり、企業が抱える「リアル」な課題に挑戦し、リーダーシップ、プロジェクト・マネジメント、倫理的思考などを学びます。課題解決に向けた過程では、実社会で必要となる知識・スキルを培えることに加えて、「働く意義」についても理解を深めることができます。

社員と学生のチームでグループワークを行う
成果報告会の様子

別次元の存在だった“企業”が 身近になり、働くことへの 意欲が高まりました。

※掲載内容は取材当時のものです。

将来起業を目指していて、これまでにも課題解決型の授業で成長できた経験から、迷わず受講。インナーブランディングを目的としたイベントを企画する中で、グループのみんなが違和感を覚えた場面がありました。「本当にこの方向性で合っているのか」。確信が持てず、マイナスの言葉さえ飛び交うように。そこで、担当の方や先生に思いをぶつけ、根本から目的を見直して全員が納得できる内容に軌道修正していきました。若手の社員の方と同じ目線で議論し、やりがいを共にしたことで、別次元だと思っていた企業での仕事が身近になったことも嬉しい成果。今回長所だと気づけた企画力を発揮できる仕事を、幅広い業界から積極的に探していきたいです。

林 翔梧(はやし しょうご)さん
経営学部
マネジメント学科 3年次

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