プレップセミナー(法律学科・法政策学科)

大学生活と法学・政治学の学習に慣れるために

法学部に入学してすぐの1年次春学期に履修する基礎・導入科目の1つが、「プレップセミナー」です。「プレップセミナー」とは、英語のpreparatory seminar(準備演習)を略したもので、これから4年間法学部で本格的に学ぼうとする新入生のための少人数授業です。

目的

この授業の目的をひとことで言うとすれば、「大学での学習や生活に慣れる」ことです。具体的には、

大学のしくみやルールに慣れる

履修のしくみ・手続き、時間割の組み方といった新入生がとまどう「大学のしくみ」を、ガイドします。また、本学での生活や学習に必要な、電子メイル(Active! mail)、電子掲示板(POST)、学習支援システム(moodle)の利用法を練習し、さらに情報倫理を学習します。

大学での「学び」の目的を知る

大学での学問の目的は、「正解」に要領よくたどり着くことではなく、じぶんの頭で考えて「問題」とその「解決」を見いだすことです。問題を発見し、解決案を考え、考えた結果をわかりやすく説明する力が要求されます。新入生には、「正解のない問題が重要であること」や、「結論よりも、よりよい解答を導くための筋道が評価されること」をまず理解してもらいたいと考えています。

大学での「学び」に必要な学習技術(スキル)を身につける

大学では、自分自身で積極的に学ぶことが求められます。そのためには、文献を読みこなし、情報を整理し、自分の考えをまとめて表現する能力が不可欠です。この授業では、「読み、書き、調べ、話す」ための、相当に高度な能力を身につけることを目標にしています。文章の読解・要約、文献の調査方法、レポートの書き方、ディベートのしかたなどを、段階を踏んで練習します。

法学・政治学の作法に慣れる

法学や政治学を学ぶためには、独特な言葉づかいや議論の作法に慣れる必要があります。また、法令用語の使い分けや、判決文の構成など、ちょっと特殊な「約束事」を知っておく必要があります。この授業では、それらの手ほどきを行います。

将来のキャリアを考える

将来のキャリアをみすえて、法学部での4年間どのように学習していけばよいのか考えます。法学部の履修プログラムなどのカリキュラムを、自分ならどう生かすのか考え、今後の学習の方針を立てます。

内容

授業の内容は担当教員によって少しずつ違いがありますが、半数以上のクラスで次の共通パッケージを採用しています。

  テーマ 内容
1 ガイダンス アイスブレイキング、授業の趣旨・狙い・到達目標
2 PC実習 電子メイル、電子掲示板、学習支援システムの利用法の実習
3・4 文章の読み方・書き方 文章を読むとき、書くときに意識すべきポイント
5 ディベート ディベートとはどういうものか
6・7 ディベートの実践 「主張」「反論」「ジャッジ」の体験
8 議論の論理 議論とはいかなる構造をしているのか
9 文献検索 何かを主張するときにどういうデータが必要なのか、データの集め方
10・11 ディベートの実践 データに基づいた主張・反論
12・13 小論文 ディベートのテーマについて小論文執筆
14 キャリア・ガイダンス 卒業後のキャリアと、就職のための準備
15 まとめ 今後の法学部での学び

スチューデント・アシスタント(SA)

プレップセミナーのいくつかのクラスには、2年次・3年次の学生がスチューデント・アシスタント(SA)として参加します。SAは、授業の運営を補助するほか、新入生にアドバイスしたり、質問に答えたり、ディベートの模範を見せたりして、先輩として新入生の学習活動を支援します。

インタークラス・ディベート大会(二本柳杯)

授業内で練習したディベートにさらに磨きを掛け、他のクラスと対抗戦を行います。競技を通じて楽しみながら、ディベートの力量、さらには論理的な思考力とコミュニケーション能力を高めます。

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