導入科目
大学生活と法学・政治学の学習に慣れるために
「法学部」と聞くと、入学早々とにかく「法律を覚える」ための授業が始まる、というイメージを持たれているかもしれませんが、決してそうではありません。
法学部で大切な学ぶ力は、「記憶する」のではなく、「考える」という力です。
ほとんどの1年次生は、大学から初めて法学や政治学を学ぶことになります。
初めて法学部の学びに触れる1年次生に、「考える」ための基礎を作ることを目的として、法学部では以下のような「導入科目」を充実させています。
これら1年次の「導入科目」を通して、2年次から始まる専門性の高い学修への準備を整えます。
プレップセミナー(法律学科・法政策学科)
1年次 春学期開講
1クラス25名程度の少人数科目です。
新入生がスムーズに法学部での学習に対応出来るようにするための、導入教育の柱になる科目です。

この授業では、「大学生活の仕組みやルール」、「生活・学習に必要な各種情報システムの利用法や情報倫理」、「大学での学びのスタイル・目的」、「法律学・政治学の基礎的なスキル(学習技術)」、「将来のキャリアに応じた法学部での学習計画」などを学修します。
また、2年次・3年次の先輩学生がスチューデント・アシスタント(SA)として新入生のサポートに入るクラスもあり、担当教員と新入生とのコミュニケーションをより円滑に進める仕組みもあります。
法律学入門(法律学科・法政策学科)
1年次 春学期開講
教室での対面授業は行わず、学習支援システムmoodleにインターネットでアクセスして、学習を進めるeラーニング科目です。
この授業では、法律学の全体像を分かりやすくまとめた教科書を読んだ上で、フォーラム(電子掲示板)で学生同士が議論をしていきます。この議論を通じて、法律学とはどのような学問で、それをどのように学んでいけばよいのかということを理解します。また、単に教科書の内容を記憶するだけの消極的な学習ではなく、疑問点を見つけ出しながら教科書を批判的に読んでいく積極的な学習スタイルを身につけます。
政治学入門(法律学科・法政策学科)
1年次 秋学期開講
1990年代の日本で行われた政治改革は、明治維新、第二次世界大戦後の改革に匹敵する、3回目の大改革だったとも言われています。その中心となる選挙制度の改革は、日本の政治を大きく変えました。それでは、なぜ選挙制度を変えると、政治が変わるのでしょうか。また日本の選挙制度改革のモデルはイギリスとされていました。日本やイギリスには首相がいて大統領がいません。しかし、アメリカには大統領がいて首相がおらず、フランスには大統領も首相もいます。こうした違いにはどのような意味があるのでしょうか。これらは高校の政治経済などでもある程度勉強することですが、政治学入門では制度や比較といった視点からさらに深く掘り下げていきます。
憲法概論(法律学科・法政策学科)
1年次 春学期開講
民法概論(法律学科・法政策学科)
1年次 春学期開講
この科目では、初歩的な事例(例えば不動産の売買や賃貸借など)を素材として、実生活の中で生じる身近な問題を扱います。実際に起こった出来事に法律をあてはめ、考える「作業」を通して、説得的な議論をする力を身につけることで、法学部で学ぶための基礎を固めていきます。
参考動画
刑法概論(法律学科のみ導入科目・法政策学科ではコース科目)
1年次 春学期開講
法政策基礎リサーチ(法政策学科のみ)
1年次 秋学期開講

例年5クラス程度を開講しています。その中から、自分の時間割に合わせて1つのクラスを自由に選択できます。クラス内では3~5名でチームを組み、課題(世の中の困りごと)について調査・分析を行い、自分たちで対策を立案して発表します。また、全クラス合同授業も実施します。受講生参加型のアクティブ・ラーニング(AL)科目なので、誰もが活躍できます。また、他の受講生との交流の機会も豊富にあります。授業への参加を通して、リサーチ能力、問題発見・分析能力、対策立案・課題解決能力、プレゼンテーション能力など、様々な能力が磨かれます。また、政策に関する基礎知識も豊富な動画教材を用いて身につくようになっています。
授業内では、SA(Student Assistant)という先輩学生たちが、1年次生を全面的にサポートします。全員が元受講生であるSAは、1チームに対して1名から2名ほど配置され、緊張緩和のアイスブレイクやチーム・ビルディングの手助け、学習アドバイスなどを行います。