【法学部】浦中ゼミが産官学連携で取り組む!女性安全対策チーム「Abelia」発足

2022.10.03

法学部の浦中 千佳央教授のゼミでは「社会の安全」をテーマに学んでいます。このたび、京都府警察本部から依頼を受け、女性に対する被害防止活動を行う「京都府警察 生活安全部 人身安全対策課 女性安全対策チームAbelia」として公認されました。
女性安全対策チーム「Abelia」の活動内容や、京都府警察本部で行われた委嘱状交付式と研修会の様子を紹介します。

(学生ライター 外国語学部4年次 福崎 真子)

交付式に参加したゼミ生 やる気に満ちた表情

浦中ゼミのテーマは「社会の安全」。社会安全学や警察学をはじめ、統計学、社会学、公衆衛生学など複数の学問分野を扱い、ゼミ生同士で議論や研究を重ね「誰もが安心できる社会」を実現する施策について考えています。公安職(警察・消防)や行政職(国家・地方公務員)への就職実績が高く、ゼミで取り組む産官学連携の活動や研究成果を卒業後に生かせるのが魅力です。

ゼミではこれまで、警察大学校警察政策研究センター所長をゲストスピーカーに招くなど、「社会安全」について積極的に学んできました。そこで、この度京都府警察本部から依頼を受け、女性の犯罪被害防止に関する調査・研究や啓発活動を行うこととなり、委嘱状交付式と研修会が行われました。

女性安全対策チーム「Abelia」について

痴漢や盗撮、ストーカー、DVなど、被害者に占める女性割合の高さが代表的な犯罪に注目し、それらの被害防止活動を促進させるために発足しました。京都府警察本部 生活安全部 人身安全対策課、企業やNPO法人、そして浦中ゼミ生35人の産官学連携で活動を行います。具体的には、犯罪被害に関する調査と研究、広報グッズの制作、啓発活動などを予定しています。

「Abelia」というチームの名称は、花の「アベリア(和名:ハナツクバネウツギ)」が由来です。暑さにも寒さにも耐える頑丈さと、「強運」や「謙虚」などの花言葉を併せ持つアベリアのように、誰もが素晴らしいと思える活動をしていきたいという思いで、ゼミ生が名付けました。

浦中教授 チーム関係者各位に感謝を述べられた
会場の様子

委嘱状交付式には、京都府警察本部人身安全対策課の西田 勝志課長と、浦中教授、浦中ゼミ生7人が参加しました。ゼミ生へ委嘱状が交付された他、ゼミ生代表 大村 瑞希さんによる決意表明が行われました。

各ゼミ生に委嘱状が手渡された
ゼミ生代表 大村さんによる決意表明の様子

西田課長は、チーム発足に際する挨拶として「近年、盗撮や痴漢の被害件数が増えている」と警鐘を鳴らし、Abeliaによる活動の必要性を強調されました。また「学生の皆さん独自の発想を生かし、ぜひチームを率いてもらいたい。Abeliaの活動が京都府の女性の安心安全につながり、ひいては皆さん自身の大学生活を有意義にさせることを祈っている」と、ゼミ生に対する期待を語られました。

続く浦中教授の挨拶では、女性をターゲットとする犯罪について「被害者自身が被害者であると気付けない、被害を申告できない、相談できないなど、隠れた被害が数多くあるという点で、Abeliaの活動は非常に重要と言える。活動を通じて、犯罪を『予防』することに注力して女性のQOL(生活の質)を守っていきたい」と意気込まれました。

意見交流の様子

委嘱状交付式に引き続き、京都府警察本部人身安全対策課による、女性をターゲットとする犯罪の被害実態や予防策の講じ方に関する研修会が行われました。その後、チームメンバーの自己紹介と、今後の活動計画に関する意見交流が行われました。
初めは緊張した面持ちであったゼミ生も、意見交流が進むにつれ、徐々にメンバー全員と打ち解けて和やかな様子でした。

ゼミ生の感想

委嘱状交付式と研修会に参加したゼミ生に、当日の感想を聞きました。

委嘱状交付式と研修会を終えて、率直な感想を聞かせてください。

  • このような貴重な時間を作っていただけてとてもうれしいです。
  • 活動の具体的な話を聞くことができ、気が引き締まりました。
  • 緊張しましたが、改めて京都や日本の性被害の実情を知り、減少させるために協力していきたいと思いました。

今後、女性安全対策チーム員として活動していく上での意気込みや目標などあれば教えてください。

  • チームに貢献できるよう、積極的に意見を出すことを頑張りたいです。
  • 学外の方と一緒に企画できる機会はなかなかないので、学生の視点を生かした意見を積極的に出して貢献したいと思います。
  • 被害者の気持ちに寄り添えるような活動をしていきたいです。

浦中ゼミの活動テーマは「社会の安心・安全の実現」ですが、あなたが考える「安心・安全な社会」とは何ですか?

  • 誰もが、何かにおびえて生活することのない社会だと思います。
  • 人と人とのつながりの大切さを、皆が感じられている社会だと思います。
  • 誰かが独りで悩んだり考え込んだりする必要がなく、皆が社会の規範を守る社会だと思います。
  • ストレスのかからない健康的な社会だと考えます。

Abeliaの活動は2023年3月まで続き、期間中にさまざまな企画を立案・実行していくそうです!チーム活動の第一歩となった今回の委嘱式・研修会に引き続き、今後の活動にも注目です。

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