【法学部】衆議院選挙マニフェストで紐解く!!~政治と私たちの生活~
2024.11.14

法学部の中井ゼミでは先日行われた衆議院選挙を前に学生の視点から主な政党の「マニフェスト」について比較研究が行われ、ポスターセッションでの発表会が開催されました。今回の研究のポイントである「マニフェスト」とは「政権公約」のことで期限、財源、数値目標、プロセスの4つの基本要件を明確にし「宣言」することです。選挙戦では、これを各政党が行うことでこれからの政策の方向性を明らかにしています。投票の参考のために、投票日の2日前・10月25日の昼休みの時間に行われた研究発表の様子を取材しました。
(学生ライター 文化学部 1年次 田中 愛美)

今回行われた「衆議院選挙」は内閣総理大臣を選ぶ人を選ぶ選挙、通称「政権選択選挙」です。今回の発表では「消費税」「政治不信」「最低賃金」「教育費」の4つに焦点を絞ってテーマ分析が行われていました。昨今の日本では政治不信が問題視されていますが、その点において今回の選挙では「与党」VS「野党」ではなく既成政党とポピュリストと呼ばれる参政党やれいわ新選組が対峙する様子が見受けられるとも分析できるそうです。子どもへの支援や最低賃金、消費税の問題においても明確な数字を提示している政党がある一方で、言及を控えている政党があり各政党の政策の差をまとめると結構違っていることが分かりました。

中井ゼミを代表して発表を行った岡本 充生(法学部・2年次)さん、曽根 俊太郎(法学部・2年次)さんから「同じトピックで比べてみると理解も進み、自分と近い政党も分かるようになった。」「マニフェストの文言を一字一句そのままに抜き出して比較して見ると、微妙な違いがあったり立ち位置が違うことが見えてきたりして、面白いと思った。」「政治について語る場が日常生活でもあるべきだと思うし、大学もそういう場であってほしいと思った。」という感想がありました。また、中井教授からは、「消費税」「政治不信」「最低賃金」「教育費」の4つのテーマだけでの分析でも政党のスタンスの違いが現れていることが明らかになったと思う。学生の視点からテーマを選択し、マニフェストの比較・研究をして発表できたことは、選挙・投票に関心を持つ学生や教職員の方々にとっても、選挙や投票について話題にして考えてもらえる有意義な機会であったと感じている。とコメントをいただきました。

今回の取材を終えて、年々政治に対する興味・関心は低下しているように感じる上、私自身も各政党の政策の違いなど全く理解はできていませんでしたが、今回の発表を聞くと、政党ごとの政策差や何に注力しているかが分かりました。発表を聞いていた教職員だけではなく、大学見学ツアー中に寄った高校生や、学生同士で政治について対話している場面もあり、私自身も政治への関心を持つことの重要性を感じ取ることができました。政治家が語る言葉には専門的用語や、日常的に見聞きしない表現を使われることが多く、つい敬遠してしまいがちですが、どの政党を選ぶかによって日常生活に大きく影響することが分かり、このようなイベントは政治について関心を高めるいい機会だと思いました。来年行われる参議院選挙の候補者選びにも役立てようと思います。