【法学部】身近で起こる犯罪!京都府警察鉄道警察隊による「痴漢被害対策講座」

2022.05.25

法学部のイベントとして、京都府警察鉄道警察隊をゲストに招き「電車・駅構内における痴漢被害(性犯罪)対策講座」が開催されました。誰もが被害者となり得る痴漢問題。日本では社会問題となっており、撲滅運動が数多く行われています。
今回のイベントは、女子学生・女性教職員を対象に、痴漢や盗撮被害への防犯意識を高めることや、被害に遭った場合の対処法を学ぶことを目的にしています。痴漢に遭わないための電車内での立ち方、実際に被害に遭ったときの対処法や相談窓口などについて、パワーポイントやアニメーションを用いて分かりやすく説明がありました。この他にも、身近に起こり得る犯罪として、ストーカーやリベンジポルノへの注意喚起も行われました。
いったいどうすればこれらの犯罪を回避することができるのでしょうか。

(学生ライター 経営学部1年次 石井 季菜紗)


鉄道警察隊員による講義の様子
一般的に、痴漢による刑罰はわいせつ罪だけだと思われていますが、京都府迷惑行為等防止条例違反となることもあります。
痴漢被害は10代など若い世代だけでなく幅広い年代で報告されており、どの年代にも他人ごとではない問題です。
電車内での痴漢被害対策について話を聞く様子
はじめに、痴漢被害を避けるための行動について説明がありました。まずは、満員電車を極力避けることです。人が多く死角ができるため、狙われやすいからです。どうしても満員電車に乗らなければならない場合には、混雑した場所は避け、同性の方の近くへ寄ることが大切です。二つ目に、立っているときはドア側に近づかないようにすること、席に座るときは通路側に座り、すぐに移動できるようにすることが紹介されました。
「ヘルプミーカード」「ヘルプユーカード」
しかし、このような対策を行っても、痴漢被害に遭ってしまう可能性があります。その場合には、他の人に助けを求めたり、うしろを振り返ったりするなどのアクションを起こすことが大事ですが、現実ではアクションを起こせない人がほとんどだそうです。
そのような場合に使用できるのが「ヘルプミーカード/ヘルプユーカード」というものです。このカードを掲げることで周りの人に助けを求めたり、逆に痴漢されている人を助けたりすることができます。痴漢被害で苦しむ人のための相談窓口が設置されていることも紹介されました。

(レディース相談窓口 075-682-0913)
ヘルプミーカード/ヘルプユーカードは京都府警察本部のHPでダウンロード可能です。
次に、ストーカー被害とリベンジポルノについて話がありました。
ストーカー行為は付きまといだけでなく、連続して手紙やメッセージを送るといった行為も当てはまります。メッセージのやりとりなどは日常的に行うことなので、誰でも加害者になり得るということです。また、近年はSNSの発達により、交際相手の裸の写真を拡散する「リベンジポルノ」の被害が増えていることが紹介されました。これは、女性だけでなく男性にも起こり得る犯罪です。
熱心に説明を聞く参加者
ストーカー被害やリベンジポルノへの対策としては、気軽に個人情報や画像などを送らない・知らせないことが重要です。SNSを使用するにあたっては「よく知らない人と気軽に会うことや、住所・交友関係などを簡単に教えないよう心がけてもらいたい」と参加者へ注意喚起があり、講座は締めくくられました。

今回の講座を聞いて、自分が想像していたよりも被害に対するサポートがたくさんあることに驚きました。私自身、ヘルプミーカードや相談窓口の存在を知りませんでしたが、他の参加者にとっても初めて知った情報が数多くあったのではないかと思います。今回の講座で知ったことが、私や参加者を通してさらに多くの人に伝わり、痴漢被害が無くなること、また被害に遭って悩んでいる方が相談窓口などを利用して問題が解決することを願います。

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