「スポーツと人間形成」にて本学ラグビー部 廣瀬 佳司監督が講義

2022.02.28

共通教育科目「スポーツと人間形成」のゲストスピーカーとして、本学ラグビー部の廣瀬佳司監督(1996年経済学部卒)をお招きし、講義が行われました。
この科目は、スポーツ界の様々な分野で活躍されている方を招き、スポーツの意義や価値に触れ、スポーツが人間形成に及ぼす影響について考える授業で、ゲストスピーカーの実体験から自己認識を深め、今後の人生の指針を獲得できることを狙いとして開講されています。
廣瀬監督は本学在学中を含めラグビーW杯に3度出場し、現役引退後は指導者や「ラグビーワールドカップ2019日本大会」の組織委員会のアンバサダーを務められました。そして2021年より本学ラグビー部監督に就任され、この冬に行われた「第58回全国大学ラグビーフットボール選手権大会」で、チームを15年ぶりのベスト4に導かれました。

(学生ライター 経済学部2年次 桜間一輝)


ゲストスピーカーとして登壇された廣瀬佳司ラグビー部監督
スポーツの価値について話された
講義では、ご自身が「ラグビーワールドカップ2019日本大会」の組織委員会にいた時の体験談を語られました。組織委員会は40のセクションに分かれており、各分野のプロフェッショナルの方々との仕事は苦労することもありましたが、各組織と信頼関係を築きながら調整を行ったそうです。
特に、国や文化の違う人たちとコニュニケーションを取りながら仕事をすることが難しかったそうで、そこでの調整方法や徐々に信頼関係を築き上げていく話は、現場で経験された方だからこそ語ることができる貴重な話ばかりでした。実際に、過去のワールドカップはすべてラグビーが盛んな国(イギリス、ニュージーランドなど)で開催されており、2019年の日本大会はアジア初の開催でした。大会前には盛り上がるのかと疑問や不安の声もありましたが、大会期間中の台風などのトラブルも乗り越え、99.3%のチケットを売り見事大会を成功させることができたそうです。

講義の最後には「スポーツの価値」について話されました。
日本には「スポーツ基本法」という法律があり、その中で『スポーツは、世界共通の人類の文化である』と謳われています。そして『スポーツは国民が生涯にわたり心身ともに健康で文化的な生活を営む上不可欠なものである』と明記されています。コロナ禍でスポーツの継続が難しい状況が続いていますが、そのような中でもスポーツには価値があると強調されました。
そしてJOC選手強化本部が掲げているスローガン「人間力なくして競技力向上なし」という言葉を紹介され、『スポーツを通して人間として成長することが大切である』と語られました。

講義後の質疑応答では大学時代にしておいて良かったことへの回答として基礎練習を挙げられ、「小さな成功体験の積み重ねが夢の実現に繋がっていく」と語られました。そこには、当初はキックが苦手だった廣瀬監督が、大学時代に誰よりも練習しトレーニングに励むことで成長され、成功体験を積み重ねていくうちにキック力を評価されてワールドカップ日本代表選手に選ばれるまでに成長された、廣瀬監督自身の実体験がありました。
 

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