【理学部】数理科学科 談話会を開催しました

2025.02.25

2025年2月3日(月)に「数理科学科 学生向け談話会」を開催しました。
今回の談話会は、本学の卒業生でもある、大阪大学大学院の樋口 直哉氏、奈良先端科学技術大学院大学の安藤 大輝氏、大阪大学大学院の西出 千晶氏を招き、それぞれ「非線形楕円型方程式の解の存在について」、「時間変化するネットワークに対するZDDを用いた媒介中心性計算」、「力学系における分岐予測:交通渋滞の早期警戒信号に向けたアプローチ」というタイトルで、修士論文に基づく研究結果について、ご講演いただきました。

樋口氏の講演では、二つの非線形楕円型方程式の解の存在について得られた研究結果、及びその解から非線形Schrödinger方程式の定在波解を導出できたことをご紹介いただきました。また、それぞれの方程式の解の存在について変分法を用いた証明を詳しくご説明いただきました。

安藤氏の講演では、時間的グラフの最短パスの数え上げをゼロサプレス型二分決定グラフ(ZDD)を用いた列挙手法により高効率化し、それを基に4種類の最短性に対する媒介中心性を厳密に計算する手法について、ご紹介いただきました。研究背景、課題、提案手法、得られた実験結果などについて段階的かつ丁寧にご説明いただきました。
西出氏の講演では、前半は修士論文の研究結果、後半は大学院進学の経験について、それぞれご紹介いただきました。前半では、周期倍分岐が発生する交通流モデルに着目し、分岐の予測がどの程度可能であるかを検証した研究結果についてご説明いただきました。後半では、大学院進学の理由、大学院入試、大学院での研究活動や生活などについてご自身の経験を話していただきました。
今回の談話会は学生、教員ともに参加者が多く盛況のうちに終了しました。談話会終了後も講演者に積極的に質問している学生が多くいました。今回の談話会が学生の勉強・研究の意欲向上に繋がれば嬉しく思います。
理学部では、学内教員や研究実績のある研究者、つながりのある実務分野で活躍する人物を招聘し、定期的に談話会(講演会)を行っています。これにより、理学の最先端の研究内容に触れ、社会とのつながりや広がりを知る機会を提供しています。
この談話会は、学生の学習意欲の向上、教員の研究意欲や質の向上にも寄与しています。参加対象は学生、教員、だけではなく、一般の方々も含まれます。
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