【法学部】山田ゼミ「梅小路・花屋町通花結びプロジェクト」前田珈琲さんへ取材を行いました!

2023.06.16

前田珈琲 代表取締役社長 前田 剛様と

京都市と(公財)大学コンソーシアム京都が実施する2022(令和4)年度「学まちコラボ事業」の採択を受けた山田ゼミの「梅小路・花屋町通花結びプロジェクト」について、学生からの活動レポート第18弾を紹介します。

このプロジェクトは京都駅の西側に位置する「梅小路エリア・嶋原地区」にある「花屋町通(はなやちょうどおり)」を商店街・地域の方と一緒に花でいっぱいにするプロジェクトです。

山田ゼミの学生の発想からスタートしたこの企画。これから山田ゼミの学生だけではなく、京都産業大学附属中学・高校や近隣小学校、さまざまな企業や団体の皆さんの協力を得ながら進めています。

学生の活動レポート(山田啓二ゼミ2年次生 三好 翔大さん)

ブレンドコーヒー“龍之介”

前田珈琲は、烏丸に位置する室町本店を中心に12店舗を展開し、1971年の創業以来、老若男女問わず、多くの京都人に愛され続ける喫茶店です。
今回は、前田珈琲 代表取締役社長の前田 剛様に取材に応じていただきました。

以下、私達が行ったインタビューになります。

—前田珈琲の“前田の喫茶文化”について教えて下さい
喫茶店とは「茶の湯」の文化に通じるものだと考えています。ただおいしいコーヒーをお客様に提供するだけではなく、京都の芸術や文化の空間において、ひとつのコミュニティーの役割を果たしながら、すべての人々との繋がりを大切にし、そして更に多くの人々が交わることで、新しい芸術や文化、価値観を生み出す、京都の文化や芸術と共にあり続ける、これが“前田の喫茶文化”です。

—前田珈琲のコーヒーへのこだわりを教えて下さい
1つ目は「豆」へのこだわりです。前田珈琲では「アラビカ種」と呼ばれる栽培条件が厳しく手間がかかる反面、豊かな風味や香り、苦み、甘味を十分に引き出すことができるコーヒー豆を使用しています。世界中で生産されている「アラビカ種」コーヒー豆の中から、品質が優れたものを更に厳選した豆を取り扱っています。
2つ目は「焙煎機(ロースター)」です。前田珈琲ではドイツのプロバット社製の焙煎機を使用していますが、生産されたのはかなり前で、現代の焙煎機のように豆を機械に通して、全ての工程が自動で行われるというわけではなく、豆の焼け具合などを目で確かめながら焙煎を行わなければなりません。
優れたものから更に厳選したコーヒー豆と、世界最高峰の焙煎機。こうしたこだわりを大切にして、最高の一杯をお客様に提供しています。

—お客様に商品を提供する時に心掛けていることを教えて下さい。
ファストフード店では、お客様に商品を提供する際、その場で代金を支払う方式、つまりキャッシュオンサービスを展開しています。キャッシュオンサービスでは、商品を提供した瞬間にサービスがそこで終了してしまいます。
一方で、喫茶店は逆のフルサービスです。お客様がお店に入ってから出るまで、お店はサービスを提供します。前田珈琲では、お客様がお帰りになるまでの間、ストレスとならぬよう、ひとりひとりの要望を汲み取ることを心がけています。そうすることで、お客様の日常の風景に溶け込むことができ、サービスを通してお客様の日常を創出することができます。お客様ひとりひとりに、最高に心地よい空間の中で最大限のおもてなしをする、こうしたことを心掛けています。

—今後の前田珈琲の展望を教えて下さい。
特に目標は掲げていません。ただ、「喫茶店」という1つの概念に捕らわれず、様々な出会いや機会を大切にしながら、前田珈琲だからこそできることにたくさんチャレンジしていきたいと思っています。

梅小路・花屋町通花結びプロジェクトについて

—現在の梅小路・花屋町通をどのように感じられていますか。
花屋町の名前の由来は、かつて花屋町通が西本願寺の花街であった背景があります。しかしながら、今は当時の面影を全く感じられないくらい閑散としてしまっている印象があります。

—「花結びプロジェクト」について、どのように感じられていますか。
地域を盛り上げていくには、やはり学生の力というものが必要です。京都は「学生のまち」として有名ですが、中々地域の中に溶け込んでいくことが難しいまちでもあります。これからの京都は学生などの若い世代が主体となり、多くの大人を巻き込みながら、地域を活性化させていくことができる「オープンなまち」に変化させていく必要があると考えています。このプロジェクトが「オープンなまち」への第一歩になることを大いに期待しています。

—私たち学生の取り組みについて、アドバイスをいただけませんか。
学生が何かに取り組むためには、大人と学生が交わることができるコミュニティーを作ることが大切だと思います。学生の発想力やエネルギーがあれば、規模を限らず多様なプロジェクトに挑戦することができます。そこに色んな大人の人と、様々な大学の学生たちが交わることで、可能性を更に広げることができると思います。「オープンなまち」にしていくためにも、まずは多種多様な人々が交わるきっかけを生み出すことが、最も重要なのではないかと思います。

今回は前田珈琲の前田 剛社長に取材させていただきました。質問に快くお答えしていただいただけではなく、花結びプロジェクトについてもたくさんの貴重なご意見をいただきました。
また、私たち「花結びプロジェクト」へのご協賛として、壬生寺とのコラボ商品であるオリジナルブレンドコーヒー『誠』を提供していただいています。クラウドファンディングの運用についても、ご助言いただきました。

私たちは地域や企業・団体の皆様の多大なるご支援のもとで活動ができています。
今後も継続して商店街の方々や企業・団体の方々へ取材を行いご紹介しますので、ぜひご注目ください。
前田珈琲では、オンラインショッピングでの商品販売を行っており、京都の人々に愛され続ける前田のコーヒーをご自宅で堪能することができます。

詳細は下記の前田珈琲公式ホームページやSNSをご覧ください。

山田ゼミの活動はインスタでもご覧いただけます!
hanamusubi.project
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