法学部 知財エキスパートプログラム 2018年度 報告会

2018.12.20

12月20日(木)に、学部融合プログラム「知財エキスパートプログラム」の科目「知的財産実務演習」指導教員である増山先生と受講生による授業の最終報告会が行われました。
「知財エキスパートプログラム」とは、知的財産権と呼ばれる「特許権」や「著作権」について学び、知的財産の開発、保護と活用、紛争の解決を担う人材を育成するプログラムとなっています。

報告会は、3部構成で行われ、受講生がそれぞれに学んできた内容を基に具体例も織り交ぜながら、解説しました。会場には、法学部の教員や学生だけではなく、キャリア教育研究センターからお声掛け頂いた企業の方や総合生命科学部の先生にもお越し頂き、大盛況でした。

「20分でわかる知的財産権の基礎」増山先生、 吉田 達郎(法学部4年次)

法律を学んだことのない方にも理解しやすいように、知的財産権の基礎を解説しました。
何故知的財産が保護されなければならないのかという本質的な話から始まり、どのようなものが保護されるのか、保護されるとどのようなことができるのかを説明した上で、著作権と商標権の事例を取り上げました。

「音楽業界の知的財産権~JASRACって本当に悪者?~」中島 宏海(法学部3年次)

知的財産権の中の著作権に着目した発表を行いました。
例として、著作権の最も代表的である音楽業界について、授業内で学んだことを基に解説しました。
今回は音楽業界の中でも、JASRACに焦点を当て、活動内容や世間のイメージについて説明し、それに対する自身の考え等を話していました。

「農業と知的財産の意外な関係~もぐもぐタイム炎上の理由~」
藤木 優奈(法学部3年次)

農業と知的財産という一見関連性のなさそうなものを比較しました。
今年に開催されたソチ冬季五輪において、話題に挙がった「カーリング女子のもぐもぐタイム」を例に過去の日本農業と知的財産法の課題と対策について、説明しました。
さらに、今話題の「スマート農業」の紹介も交え、今後の農業と知的財産法の在り方について、自身の考え等を話していました。

担当教員 増山先生の感想

「知的財産法」と聞くと、法律を学んだことがある人でも、その特殊性・難解さゆえに敬遠してしまいがちです。ましてや、法律を全く知らない方にとっては尚更です。そのような中で、実務的なテーマの発表に関心をひきつけ、理解してもらうのは容易なことではなく、正直に言えば、この初の試みに私自身もどこか不安を抱えていました。
しかしながら、今回の学生3名は、見事にそのハードルを乗り越え、1年の学修の成果を披露してくれました。知的財産法に関するアカデミックな理解はあくまで前提で、①実務の世界でどのようにして法律が活かされているのかを調査するリサーチ力、②その成果をわかりやすく聴衆に伝えるプレゼン力が身に着いていることを、報告会でしっかりと確認することができ、教員としても指導してきた甲斐があったというものです。このようなスキルは、今後彼/彼女らがどのような道に進もうとも、必ず役に立つものと確信しています。
是非、意欲的な学生の多数がこのプログラムに参加し、成長してくれることを切に願っています。
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