在学留学体験レポート 山口 かりんさん(派遣留学)
留学期間 | 国名 | 留学先大学名 | 留学の種別 |
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2017年9月11日から 2018年7月1日まで |
アイルランド | グリフィスカレッジ | 派遣留学 |
私は大学2年次秋学期から3年次春学期の1年間を通して、アイルランドのグリフィスカレッジで留学していました。滞在先は首都であるダブリンの郊外で、学校からバスで約30分~1時間のところにホストファミリーと暮らしていました。
留学先の学校では語学のクラスが毎週午前中にあり、学部の授業が午後にありました。(語学クラスのレベルによって時間割は変わります)学部の授業は自身で選択することが可能だったため、私は興味があったファッションとビジネスを各学期に専攻していました。授業は英語で、現地の学生と交じりながらディスカッションやプレゼンテーションを通して行われました。
私が留学を目指したきっかけは、高校生のときに初めてイギリスに留学したことからでした。約1ヶ月の短期留学だったのですが、その際にとても素敵なホストファミリーの方々に迎えていただくことができました。しかし、自身の英語力の無さや異文化に対する知識の浅さから、自分が思うような形で相手に感謝をしっかりと伝えることや、意思を示すことが出来ませんでした。そのことから、大学に入学したら再び留学し、英語を学ぶことを目標としていました。
その後、長期で志望する留学先に、単位をもらいながら留学ができる本学に魅力を感じ入学しました。そして、大学2年次の5月頃に秋出発の長期留学に応募しました。
自身がアイルランドを留学先に選んだ理由は、ファッションを派遣先の学校で学ぶことが出来たからです。幼いころから、パッチワークの講師を行っていた祖母の影響で服飾に興味がありました。日本では、服飾と英語を同時に学ぶことが出来る学校などは少なかったため、留学を機に自分の興味のあることを英語で学ぶことが出来るのは最高の機会だと感じました。実際に留学先ではファッション産業やデザインについて学び、今まで知ることがなかったファッションと環境とのつながりやそれらの問題点をクラスメイト達と調べながら学ぶことが出来ました。
また、語学のクラスはレベルごとに分かれており、レベルごとに記事や教科書を扱いながら授業が行われていました。クラスメイトは比較的多国籍で、ヨーロッパからやブラジル、メキシコ、トルコなどの国々からもたくさんの学生がクラスに在籍していました。全体として日本人学生の数は少なかったですが、大体みんな同じようなレベルに固まってしまうため、同じクラスになる可能性は高かったです。クラス替えは約2か月半ごと(12週ごと)に行われました。学生は教科書の全ユニットを終えることがクラス替えの前提としてあるため、それまでは中間のテストや振り返りでしっかりと授業内容を理解しておく必要がありました。最終のテスト前には、プレゼンテーションも評価対象として含まれていました。
私はアイルランドでの留学を通し、行動力と自分自身を理解する力を身に付けられたと感じます。
まず、外国に行くだけで英語が上手になるということはないと思います。留学先で目標を定めて、自分から行動することが上達のきっかけになるのではないかと思います。私は将来、日本語教員として外国で日本語を教えたいと考えています。そのため、アイルランドで日本語教育に携わることを目標としていました。なかなか日本語教授の機会を現地で見つけることは簡単ではなかったですが、実際にアイルランドで日本語教師として働いている方々から話を聞き、紹介を受けるなどしてボランティアで参加させていただくことが出来ました。その中で、外国の方々と沢山お話をし、私自身日本語教えながら言語や文化を学ぶことが出来ました。きっと自分から行動をとっていなかったら、このような貴重な経験をできていなかったのだろうと感じます。
また留学中にトラブルはつきものだと思います。その場合に、その問題を誰かに相談することや主張することが大切なのだということを学びました。私は食生活や性格の違いから、ホストファミリーとうまくいかない時期がありました。その際に、『文化が違うから∼』『自分は英語が下手だから∼』といって自分を納得させることを続けていました。しかし、そうすることで次第に体調に変化が出始めました。そのことを現地の友人に相談したところ、私が我慢する問題ではないと言われて、そこで初めて自分がストレスを感じていることに気が付きました。その後は、家を追い出されても良いかと思い、自身の意思や考えを出来るだけ示すことにしました。このことから、自分を理解し、辛いときに素直につらいという力を身に付けられました。同時に、意思を示すことは決してわがままではないのだということも学ぶことが出来ました。 これらの経験から、今では行動する前に自分で分析して諦めるのではなく、何事も挑戦することを心がけています。そして、自身の考えや思いを理解し、相手を尊重しながら伝えられるようにコミュニケーションをとる際には心がけています。留学先ではもちろん英語も学びましたが、このように英語を使って問題を解決することや人とのかかわりを学ぶことが出来たため、自分自身が少し成長できた気がします。家族、友達、先生方や周りの人たちにとても感謝しています。
p.s. 留学半年が経過した頃、イギリスへ行き高校時代のホストファミリーを訪ねることが出来ました。そして、今までうまく伝えられなかった感謝の気持ちを自分の言葉で伝えられました。