Coba(挑戦する)の精神で憧れの空の仕事に。インドネシア語専修生の学生生活と就活!

インドネシア語専修 4年次生 藤田 淳子





 言語学科インドネシア語専修4年次生の藤田淳子さんが、目指していた国内大手航空会社よりキャビンアテンダントとして内定をいただいたと伺いました。おめでとうございます。外国語学部の女子学生にとって、客室乗務員はあこがれの職業のひとつです。空の仕事を目指している後輩の皆さんに、藤田さんがどのようにして内定をいただくに至ったのか、その経緯についてご紹介したいと思い、インドネシア語専修の若林先生にインタビューしていただきました。

はじめに客室乗務員になりたいとおもったきっかけはなんだったのでしょうか。

元々、「より世界中の人々と交流を深めたい」、「もっと質の高いサービスを身につけたい」と接客業に興味を抱いていました。外国語学部の専門教育科目のひとつである「エアライン・ビジネス論」を受講していくうちに、航空業界の奥深さや、客室乗務員には「サービス要員」としてだけでなく「保安要員」としての精神的、体力的な強さを感じ、この道しかないと思い立ったのです。また、航空業界で活躍されている、身近な部活動(文科系の自治会)の先輩の存在も、自分の将来を決定させてくれる刺激になりました。

客室乗務員を目指し、いつから就職活動を始めたのですか。

 本格的に航空業界を目指した時期は、大学三年次の春です。学内の掲示板で見つけた「二・三年生対象 JALグループ・インターンシップ」への応募から、私の就職活動は始まりました。しかし、惜しくも二次試験の集団面接で不合格。今振り返ると、航空業界についての知識も薄く、基準とされた英語の資格さえ持っていなかった私は、不合格になって当然でした。失意の中から立ち上がるべく、エアラインスクールへの通学を決意。本試験までにやるべきことは全てをやろう!と自分を奮い立たせました。

入社試験はどのようなものでしたか。

 私の会社では、エントリーシートの提出後、選考試験は計三回実施されました。一次試験は、国語・数学・英語などの筆記試験と集団面接。二次試験は、前回同様の集団面接に加え、グループ討論とサービス適性検査。最終試験は長時間にわたるもので、身体・体力測定、立食パーティ、英会話面接、役員面接(個人)、総務懇談と、多項目に及びました。
 最終選考の立食パーティの際、受験者や社員の方々などの前に立ち、一人ひとりに一言スピーチする機会が与えられました。そこでは、何か皆と違うものをと、最終選考まで呼んで頂いた感謝の気持ちを、得意のインドネシア語で披露したのです。会場がわっと拍手や喝采が沸き起こり、鳥肌がたつほど感動と興奮を感じた瞬間は、今でも忘れられません。これが印象的だった為か、その後の役員面接では、インドネシアの話題で華が咲きました。

合格するためには具体的にどのような勉強をしたのですか。

語学

―インドネシア語
一、二年次ではインドネシア語の文法やインドネシアの文化などの基本を学びました。大学から学び始めた語学ということもあり、毎日の授業は、いつも「新しいものに出会える」という期待感で満ちていたことを覚えています。左藤教授によるインテンシブ(専門教育科目)の授業では、毎回教卓の前に立ち、インドネシア語を発表する課題がありました。最初は緊張で声が震えるほどでしたが、身についた大勢の人の前でも落ち着いて話す度胸は、選考試験でも発揮できたように思います。 三年次でのエディ准教授のゼミでは、「インドネシアの飲み物」に関して研究を進めました。インドネシアのコーヒー農園には、過去の紛争や政治的理由により、飢えに苦しむ人々が沢山いる事実を知りました。この研究から、宗教や風土、文化などの違いがあっても、人間がたくましく生きていることを学び、世界への視野が広がったと思います。

―英語
 英語は、英検二級とTOEIC600点以上を目指して勉強しました。海外留学経験のない私は、英語が最大の悩みの種でしたので、「特別英語」や課外講座の「TOEIC講座」を受講するなど、日頃から英語に触れる環境を作ることを心掛けました。学内には、海外からの先生や留学生と触れ合う機会に溢れているので、本学の魅力の一つだと思います。

一般教養

まずは傾向を知ることと、自分の実力を確かめるために専門雑誌に掲載されている予想問題やSPIの問題集を解きました。ある程度、目を通しておけば、最近の傾向がわかり、何を重点的に勉強すればいいか、スケジュールが立てやすくなると思います。私の場合は、昼間は授業、自治会の活動に追われていましたが、夕方以降は図書館にこもり、二時間の通学時間も無駄にせず勉強の時間に費やしました。また、ニュースや新聞をこまめに見て、航空業界に対するアンテナを張り巡らすことも、合格への鍵と言えるかもしれません。

勉強以外に客室乗務員を目指しながらどのような学生生活を過ごしましたか。

 中学・高校はバドミントン部で汗を流していましたが、大学では「学生健康保険部会(通称:ケンポ)」という部活動(文化系の自治会)で活動に所属しました。互助会制度の広報を目的とした健康イベントの企画・運営や学内献血など、学生のキャンパスライフのサポートに日々明け暮れていました。この部活動で学んだことは、活動に対する責任感と、相手の立場や気持ちを理解しながら行動する大切さです。苦労は多々ありましたが、お互いに協力して学び合い、助け合う心の交流があり、4年間充実した毎日を過ごせました。仲間との出会いは何にも勝る最高の宝物です。
 また、時間を見つけては、秘書検定二級の資格取得や、ホテルでのインターンシップ、アルバイトなどにも挑戦し、接客マナーや正しい言葉遣いを身につけられるよう心掛けていました。日常生活では、一つひとつ自分が行なう行動を、どのように客室乗務員の仕事に活かせるかを常に意識して学生生活を過ごしました。

将来、どのような客室乗務員になりたいですか。

 客室乗務員となっても、インドネシア専攻の教授に教えて頂き、学生生活の支えであった“Coba(チョバ)の精神”を大切にしていこうと思います。“Coba(チョバ)”とは、インドネシア語で、「まずやってみる、挑戦する」という意味です。私は、ようやくスタートラインに立ったに過ぎませんが、何事にも挑戦し、笑顔いっぱい!元気いっぱい!の客室乗務員として成長を遂げていきたいと思います。

最後に後輩の皆さんに一言お願いします。

 就職活動中も、内定を頂いてからも、大切なことは、将来自分がどのような人物になりたいかだと実感しています。私は海外留学経験もなく、英語は第二言語で勉強していた身ですが、合格できたのは、ひとえに京都産業大学(インドネシア語専修)での“学び”のお陰だと思っています。ここでは、語学だけでなく、将来像に向かって何事にも挑戦する“Coba(チョバ)の精神”など、大切な事を多く教えて頂きました。
 航空業界に限らず、自分の目指す人間像や、将来の目標を胸に努力すれば、きっと納得のいく結果が導かれると思います。皆さんも、夢に向かって頑張って下さい


 本当に充実した学生時代をすごしてきた藤田さん。授業も部活動も手を抜かず、バイトもしながら大学では図書館で勉強していたそうです。与えられた環境を積極的に活用した結果が内定というかたちとなったのではないでしょうか。
 ぜひ、いつか藤田さんが搭乗するフライトに乗ってみたいと思いました。その日が今からとっても楽しみです。

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