甫天 亜由美 さん

略歴

2009年3月 外国語学部言語学科インドネシア語専修卒業
(2013年7月現在)


近況

 私は現在、三菱商事の事業投資先のPT. Dipo Star Financeという自動車のファイナンス会社で働いております。大学を卒業後、日本の証券会社で働いていましたが、約2年前に現在の会社へ転職しました。
 現在の会社は、日系企業ですが、インドネシア国内に28支店があり、御客様のほとんどはインドネシア人です。私の働いているオフィス(本社)は、ジャカルタ中心部にあり、日本人が約10名、インドネシア人が約200名働いています。現在私は、社長秘書、総務業務などを担当しています。具体的には、社長のスケジュール管理、会議の調整、日本上司のサポート業務(ホテル、航空券の手配等)やビザ等の管理などですが、仕事内容はとても多様で、日本人上司からのリクエストをインドネシア人スタッフと共にかなえられる様、日々奮闘中です。社内ではもちろん英語も使用されていますが、上司達もお客様と会うときはインドネシア語を使用する事もある為、スタッフとの日常会話等はインドネシア語で行っている事が多く、日系企業の中ではかなりインドネシアに密着した会社なのではないかと思います。日本人上司とインドネシア人スタッフの間での仕事は、納得いかない事、上手くいかない事、損な役回りが多々ありますが、双方がスムーズに仕事を行っていけるように配慮する事が私の役目であり、そういう面では学生時代に考えていた「日本とインドネシアの間での仕事」が叶っているのではないかと感じています。

 

学生時代

 私は入学当初、熱心な学生とは程遠い学生だったと思います。インドネシアの場所も分からず入学し、勉強もテストが終わると忘れてしまうといった状態でした。インドネシアに興味を持ち始めたのは、大学2年生の夏、留学中の先輩方を先生に紹介して頂き、初めてインドネシア旅行した時でした。現地でたくましく生活する先輩方を見て、「今後私は残りの学生生活を日本でどう送るのだろうか。4年間ある大学生活の1年間をインドネシアで過ごすのもいいのではないか」、「4年間インドネシア語を専修して、話せないまま卒業してしまっていいのだろうか」と考えさせられました。夏休み明け、お気楽な学生の私が、留学に行きたいと言うので先生方は不思議な顔をされていらっしゃいましたが、何とか周りを説得し3年生の1年間は西ジャワ州のバンドゥンで過ごしました。
 現在ジャカルタで働く事となり、留学時代の経験の貴重さをひしひしと感じています。学生時代は現在と違い、時間に余裕があった為、放課後はいつもインドネシア人の友人たちと気になるインドネシア語や文化、考え方の違いについて、話し合っていました。1年間という限られた期間の中でインドネシアに溶け込もうと全力で努力していました。
 帰国後も、インドネシアへ何度も足を運び、その頃に出来た友人とは今でも連絡を取り合っています。

 

後輩へのメッセージ

 私が学生の頃、左藤先生がよく「Coba(チャレンジ)の精神」とおっしゃっていました(現在もおっしゃっていらっしゃるのではないでしょうか?)。
 後輩の方へは、とにかく新しい事をチャレンジする事を怖がらずにCobaしてほしいと思います。また、Cobaした事をすぐにあきらめずに、とにかくやりとおしてみて下さい。新しい事にチャレンジする際は、誰でも不安や迷いがあると思います。しかし、学生時代はたとえ失敗だったと思ったとしても、必ずいい経験になります。同じ時間(4年間)を過ごすのであれば、少しでも有意義で充実した時間を過ごしてほしいと思います。
 大学生は、高校までと違い、学校からしなくてはいけないと言われるものは少ないのではないでしょうか。その為何をしたらいいのか? 日々漫然と過ごしがちですが、ちょっと立ち止まって考えてみて下さい。
 また学生の方へのお勧めですが、インドネシア語専修かどうかに関わらず、インドネシア旅行をしてみてはいかがでしょうか?日本から見るとインドネシアは「これ大丈夫かな?」と思う点が沢山ありますが、インドネシア人の笑顔と優しさに触れて、帰国後とっても強くなったような、達成感を得られると思います。バリ島等のリゾートもありますし、そこから少し足を延ばしてみると、バリとは全く違った魅力も沢山あり、リーズナブルで学生らしい旅行を楽しんでいただけるのではないかと思います。

 

その他

 実際にジャカルタで働いてみて気づいた事ですが、海外で仕事をするというのは、本当に日々出会いの連続です。先日の先輩方とのジャカルタでの同窓会(2013年6月)の様に日本ではお会いできない方々との出会いが本当に多いと感じています。またジャカルタという場所は少し特別な気がします。現在日系企業の進出がとても多く、日々新しい日本人の方が来ています。インドネシア人の方との異文化交流はもちろんですが、日本ではお会いできない業種の方との交流が多く、とてもいい勉強になっていると思います。社会人としては、まだまだ未熟な私ですが、ジャカルタという地でインドネシア人の方々との仕事、インドネシア生活の大先輩方との出会い等、日々勉強の連続です。

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