【文化学部】~海の向こうで暮らしてみれば~教職課程と長期留学を両立した先輩に聞く

2024.05.16

教職課程を履修しながら2度留学した経験がある笹原 弘靖さん(文化学部4年次)

文化学部では、机上の文化学や語学の学修だけでなく、現地の文化に直接触れ、感じることでその学びを深化するために留学を推奨しています。今回のトークイベントでは中学校・高校(英語科)の教職課程を履修しながらアイルランドに2度(短期語学実習、認定留学)留学をした、笹原 弘靖さん(文化学部 国際文化学科 4年次)に、アイルランドでの留学体験と学業の両立方法などについて経験を語るイベントが開催されました。教職課程との両立が不安な方、教職課程は取ってないけれど留学生活が気になる方は、ぜひご覧ください。

(学生ライター 経営学部 3年次 石井 季菜紗)

笹原さんが最初に留学に行ったのは、2年次の夏休みに行われた短期語学実習でした。場所はアイルランド、約4週間という短期間の留学でした。そこでアイルランドの文化や人々の優しさに魅了された笹原さんは、帰国後すぐに教職課程を履修しながら4年間で卒業ができる留学計画を立て、翌年3年次春学期にアイルランドのグリフィスカレッジ・コーク校へ、認定留学として約半年間、留学しました。アイルランドでは、平日はお昼過ぎまでの授業の後、地域の柔道クラブで汗を流したり、時にはパブで現地の方とコミュニケーションを深めたり、英語に囲まれた生活のおかげで、英語のクラスレベルが2段階も上がったそうです。夏季短期語学実習の際にアイルランドにキリスト教を広めた聖人「聖パトリック」に興味を持ったことをきっかけに、アイルランドの文化を研究テーマとした卒業論文制作のために、週末はホストファミリーとアイルランドの各地に赴き、調査・研究をしたことが紹介されました。ホストファミリーとは今でも連絡を取り合っているそうで、留学中、あまりにもアイルランドでの生活楽しかったため、日本に帰りたくないと「逆ホームシック」になってしまうほど、留学生活が充実していたと当時を振り返りました。

文化学部の学生がチャレンジできる在学留学制度

アイルランドでの思い出を語る笹原さん

続いて留学制度について、紹介がありました。文化学部の学生がチャレンジできる在学留学制度は、1.短期語学実習2.交換留学・派遣留学3.認定留学、4.文化学部海外異文化研修の4つがあります。

  1. 短期語学実習は春と夏に行われており、約1カ月の間20人ほどで参加します。行き先は本学交流協定校のみです。
  2. 交換留学と派遣留学は短期と同じく、本学交流協定校にしか行けませんが、大学が留学の手続きを行ってくれるのが特徴です。また、交換留学では、留学先の授業料が無料になるというメリットもあります。
  3. 認定留学は、留学先や滞在期間、宿泊施設などすべてを自由に選べる留学です。ただし、手続きや費用は完全自己負担する必要があります。
  4. 文化学部海外異文化研修は文化学部独自の留学プログラムで、文化学部以外の学生も参加可能な在学留学制度です。3カ月間カナダまたはタイに留学し、留学先では、語学を学ぶだけではなく豊富なフィールドワークが組み込まれていることが特徴です。
短期間の留学のメリットとしては参加のしやすさ、費用が安いことなどが挙げられますが、長期留学と比べ、語学力は上がりづらいので、語学力を伸ばしたい人は「長期留学」、経験や思い出を作りたい人は「短期留学」がおすすめだそうです。また、国やエリアによって過ごしやすさが変わることが紹介されました。笹原さんが選んだのは、アイルランドの南西部に位置するコークという都市で、語学学校では日本人は笹原さん1人だったそうです。日本語を使うことがなく、英語による会話に集中できたため、自分が伸ばしたいスキルや経験したいことによって、国や地域を考えることも重要だと、自身の経験を基に説明しました。

教職と留学の両立について

次に、教職と留学の両立についてのアドバイスを分かりやすく説明しました。教職課程を履修する学生は、通常の学部の卒業必須単位以上に、教職科目の単位を取得する必要があります。在学中に留学しつつ4年間で教員免許状の取得を希望する場合は、遅くとも3年次春学期までに留学する必要があります。笹原さんは、この点を踏まえ、短期語学実習から帰国後に1年間の交換留学を選択するのではなく、大学3年次の春学期に在外留学することを選択しました。教職と留学の両立において、留学時期は重要なポイントだったことが分かります。笹原さんは1年次の頃からできるだけ多くの単位を取得し、学業成績も高いGPAを維持していたことが、教職と留学を両立する上での余裕につながったそうです。
 
笹原さんのもっと詳しい留学生活はこちらの記事をどうぞ。
留学制度についてより詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください!
最後に、笹原さんから参加者に向けて「留学することで、日本では体験できない素晴らしい経験を手に入れることが出来ます。少しでも悩んでいる方は、ぜひ世界に向かって飛び出してみてください」とメッセージが送られました。


参加学生の様子
講演の後、笹原さんの留学アドバイザーである小川 知恵准教授が、留学準備の心構えについて説明しました。留学をする際には、自分で計画を立てて実行する力が必要です。笹原さんは、認定留学の手続きを留学エージェントに任せず、現地の学校と直接やり取りをして、入学手続きやビザ手続きを全て自分で行ったことが紹介されました。また、教職課程教育センターと履修計画についてこまめに相談し、余裕を持って準備を進めたことで、留学と教職の両立を成功させたと、笹原さんの経験を評価し、イベントを締めくくりました。
留学と教職の両立と聞くと難しそうなイメージがありましたが、笹原さんのお話を通じて不安を上回るような素晴らしい体験ができることを知りました。 私も一度海外渡航の経験がありますが、日本とは全く違う文化や建物、人々にとても感動したのをよく覚えています。留学を楽しむコツとして、「現地の人とたくさん話をして仲良くなることが大切」とおっしゃっていました。少しでも海外に興味のある方は、笹原さんのお話を参考に、ぜひ留学をしてみてください!
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