【国際関係学部】ポーランドの国立アダム ミツキェヴィチ大学への留学を終えた4年次 田村 和奏さんを取材しました!
2023.09.12

学部の授業以外にも活躍の場を求めて積極的に取り組む学生を紹介する本企画。
今回は、ポーランドの国立アダム ミツキェヴィチ大学への交換留学を終えた、国際関係学部4年次 田村 和奏さんに話を聞きました。
今回は、ポーランドの国立アダム ミツキェヴィチ大学への交換留学を終えた、国際関係学部4年次 田村 和奏さんに話を聞きました。
留学中のインタビュー記事については、こちら
【国際関係学部】ポーランド/国立アダム ミツキェヴィチ大学に留学中の3年次 田村 和奏さんを取材しました!
【国際関係学部】ポーランド/国立アダム ミツキェヴィチ大学に留学中の3年次 田村 和奏さんを取材しました!
なぜ留学先に国立アダム ミツキェヴィチ大学を選びましたか?
海外フィールド・リサーチでアメリカへ行き3週間生活してみて、大学生活のうちに長期留学に行きたいという思いが大きくなっていきました。そこで、知り合いが全くいない、さらに日本人もほとんどいない場所で自分の力を試すことができ、さらに、卒業論文のテーマにする予定である「東欧諸国が難民危機の際に難民に対して否定的な政策を行っていたにも関わらず、ロシアがウクライナを侵攻したことにより発生した難民に対しては寛容な姿勢をとっているのはなぜか。」について、より近い距離感の中で学ぶことの出来るポーランドの国立アダム ミツキェヴィチ大学へ留学することに決めました。

留学期間のスケジュールを教えてください
2022年9月27日 | 現地到着 |
10月3日 | Orientation week |
10月10日 | Winter Semester 開始 |
12月23日〜2023年1月2日 | 冬休み |
2月1日~6日 | 試験期間 |
2月10日 | 春休み |
2月27日 | Summer Semester 開始 |
6月22日~7月11日 | 試験期間 |
7月21日 | 帰国 |
授業は基本90分で、レクチャーの授業もあれば、ディスカッションがメインの授業もあります。町中にいくつもキャンパスがあるので、授業と授業の間の移動がとても大変です。京都産業大学のワンキャンパスのありがたさが身にしみて感じました。


一緒に家で映画を観たり、ご飯食べに行き親しくなりました。
留学先で履修した授業科目や授業の様子を教えてください
夏学期は少し難しそうでも興味がある授業を履修していました。Political life in Poland という科目ではポーランドの政治を基礎からしっかりと学びました。最終レポートでは、独立労働組合「連帯」がポーランドの民主化に与えた影響についてまとめましたが、はじめは高校の教科書程度の知識しかなかったので資料集めに苦戦しました。しかし、取り組みながら新しい知識が得られてポーランドに関する興味がより深まりました。また、Anthropology of Migrantでは基本的な用語解説や歴史から現在の問題まで幅広く学びました。毎回最終課題は、レポートとプレゼンの両方が必要でかなりハードでしたが、それでも最後までやりきれたことで自信がつきました。他にもEUの外交政策を学んだり、前期に引き続き現地の学生と一緒に英語の授業を受けたことや、たくさんの人と多様な考え方で関わりながら勉強することによって、より知識や興味が広がったことを実感しています。


留学期間で心に残っているエピソードを教えてください
友達とパーティーをしたり、ピクニックに行ったりした楽しいこともありましたし、授業ではファイナルレポートに手こずって泣きそうになったこともあったりと数え切れない程の思い出がありますが、その中でもボスニア・ヘルツェゴビナへ一人旅に行ったことが最も印象に残っています。現地の方とお話しするチャンスが何度かあったので、紛争のことを教えてもらったり、実際にサラエボの街を案内してもらいました。街の中心は観光客が多く、想像していたよりも栄えていたのですが、少し外れるとおびただしい数の銃弾の痕があり大きな衝撃を受けました。案内してもらっている中で「観光客はきれいな部分しか見ない。私たちの中では戦争の傷跡はまだまだ大きいが、観光客にとっては過去の出来事でしかないから現状を知ろうともしない。あなたもきっと美しい景色だけを覚えていて、戦争の痕跡はすぐに忘れるだろう。」と心悲しい様子でお話してくださったことが今でも鮮明に覚えています。その話を聞いて、戦後の復興支援ついて興味が湧き勉強するようになりました。また、最終日には帰る飛行機が欠航になり、ほとんど英語が通じない田舎町で一晩滞在できる宿を必死に探したのも心に残っているエピソードの1つです。

とても有名な観光地ですが、実際訪れると感動しました。

モスタルだけでなく、首都のサラエボにも弾痕のあるアパートが沢山ありました。
留学前に立てた目標は、留学中に達成できましたか
「言葉が満足に通じない場合のコミュニケーションのとり方を体験し、どんな状況でも円滑にコミュニケーションをとることができるようになりたい」という目標は、達成できたと思います。授業は英語で行われていたので学習面では問題はなかったのですが、日常生活でパン屋さんやお菓子屋さんで買い物をするときは英語が通じない事が多く身振り手振りや、簡単なポーランドや英語を使って会話しており、お互いになんとか理解しようとすることでより一体感が生まれ会話することを楽しむことが出来ました。一方で気持ちだけではどうしようもなく、ポーランド語が話せないと取り合ってくれないということもあったので、最低限のことは伝えられるように言葉を勉強することも大切だと実感しました。
また、現地で生活していく中で、「ポーランドの難民政策をより近い距離感の中で学ぶ」という目標も立てましたが、授業でさまざまな国出身の生徒と移民・難民についてディスカッションをする機会があったり、実際にポーランド人の友達の意見を聞くことができたので達成することができました。卒論のテーマにもつながるので、今後とも研究していきたいと思います。
また、現地で生活していく中で、「ポーランドの難民政策をより近い距離感の中で学ぶ」という目標も立てましたが、授業でさまざまな国出身の生徒と移民・難民についてディスカッションをする機会があったり、実際にポーランド人の友達の意見を聞くことができたので達成することができました。卒論のテーマにもつながるので、今後とも研究していきたいと思います。

春には苺が1Kg 400円程で売っていたので週一で買っていました。
今後の抱負や、帰国後新しくチャレンジしていることを教えてください
帰国後、新しくチャレンジしていることはまだありませんが、何か褒め言葉をもらったときには「そんなことないよ」と謙遜するではなく、素直に「ありがとう」と言うことを心がけるようにしています。留学前は一度謙遜することが常識だと思っていたのですが、留学中に友達の会話で、褒め言葉をもらった子が「ありがとう!あなたもね!」と返していたのを聞いてとてもポジティブな気持ちになれたので、それ以来ずっと続けています。また、卒業後にどの業界でどのような仕事をしたいかはまだ決まっていませんが、常に新しいことに挑戦できる環境に身を置きたいです。どんな仕事をしたとしても私に関わってくれた人をもれなくハッピーに出来るような人になることがわたしの夢です。


これから留学を考えている皆さんへメッセージ、アドバイスをお願いします!
ポーランドで過ごした約1年間を改めて振り返って、留学できて良かったと心の底から思います。留学前はアルバイト、学業、サークルの幹部としての仕事のバランスをとる事に苦戦してネガティブな気持ちになったこともありましたが、留学を通して何にも代えがたい経験を積むことができたり、親しい友達ができたり、なにより自分自身の成長を強く感じれたので非常に満足しています。一方で「留学生活」と聞いてイメージするのはSNSで見るような放課後は毎日友達とパーティーしたり、ドライブに出かけたりとキラキラした生活だと思うのですが、それらはほんの一部でしかなく大半は予習復習に追われる意外と地味な生活なので、留学生活に対してあまり夢を見すぎると、実際の生活との間にギャップが出来てしまうかもしれません。確固たる目標・目的を持つことで、より有意義な時間が過ごせると思います。大学生活の4年間というのは思っているよりもあっという間に過ぎてしまいます。やりたいことはその時にやらないと、後でやろうと思ったことの多くは、未達成のまま卒業を迎えると思います。「思い立ったが吉日!」を大切に、大学生活では留学に限らずいろいろなことに挑戦してみてください。