
今世界で起こっていること、日本との関係、私達の未来について。
国際情勢を知り、世界の諸問題に対する自分なりの理解を深めてほしいと思います。
このコーナーでは、国際関係の専門の教員がタイムリーな話題を学術的に紹介していきます。
なお、このコンテンツはオープンな教育リソースとして講義の教材や自主学習などにご活用いただけます。

「年収の壁」の争点化にみる日本社会: 中流意識とリベラリズム /山本 和也 教授
2025.05.08
2024年10月の衆議院議員選挙後、いわゆる「年収の壁」、とりわけ「103万円の壁」が関心を集めました。基礎控除48万円と、給与所得控除のうち低所得者(給与収入[以下では年収]162.5万円まで)を対象とした最低保障額55万円の合計は103万円であり、この額までの年収には所得税がかからないという仕組みです(住民税に関しては省略)。