【国際関係学部】ポーランド/国立アダム ミツキェヴィチ大学に留学中の3年次 田村 和奏さんを取材しました!

2023.03.17

学部の授業以外にも活躍の場を求めて積極的に取り組む学生を紹介する本企画。

今回は、ポーランドの国立アダムミツキェヴィチ大学に交換留学中の、国際関係学部3年次 田村 和奏さんに話を聞きました。

国際関係学部3年次 田村 和奏さん(クリスマスマーケットで売っているホットワインの虜に)

なぜ留学先に国立アダム ミツキェヴィチ大学を選びましたか?

海外フィールド・リサーチでアメリカへ行き3週間生活してみて、大学生活のうちに長期留学に行きたいという思いが大きくなっていきました。そこで、知り合いが全くいない、さらに日本人もほとんどいない場所で自分の力を試すことができ、さらに、卒業論文のテーマにする予定である「東欧諸国が難民危機の際に難民に対して否定的な政策を行っていたにも関わらず、ロシアがウクライナを侵攻したことにより発生した難民に対しては寛容な姿勢をとっているのはなぜか。」について、より近い距離感の中で学ぶことの出来るポーランドの国立アダム ミツキェヴィチ大学へ留学することに決めました。

留学期間(前半)のスケジュールを教えてください。

2022年9月27日 ポズナン到着
10月4日 Inauguration Ceremony
10月10日~2023年1月31日 冬学期
(12月23日~2023年1月2日 Christmas Holiday)
2月1日~2月6日 テスト期間
2月27日~6月22日 夏学期
(4月6日~4月11日 Spring Holiday)
6月22日~7月11日 テスト期間

授業は基本90分で、レクチャーの授業もあれば、ディスカッションがメインの授業もあります。町中にいくつもキャンパスがあるので、授業と授業の間の移動がとても大変です。京都産業大学のワンキャンパスのありがたさが身にしみて感じました。

留学先で履修した授業科目や授業の様子を教えてください。

前期は英語の授業、ポーランド語の授業、Postmigration (移民コミュニティ)やXenophobia(外国人嫌悪)、Social mobility (国際社会の変動)に関する授業を受講しました。

英語の授業が唯一ポーランドの現地の学生と一緒に受けられる授業だったのですが、日本での英語の授業よりもレベルが高くついていくのがとても大変でした。特にスピーキングの練習量が圧倒的に多く、難しい単語も当たり前の様に使われるので今でも苦労しています。ポーランド語は想像していた以上に何倍も難しいです。

まだまだ会話できるレベルにはほど遠いですが、スーパーでの買い物程度は翻訳機を使わないで出来るようになりました。Postmigration、Xenophobia、Social mobilityは、私の関心トピックだったので登録した授業ですが、特にXenophobia(Migration(移住), Racism(人種差別), Xenophobia and Multiculturism(多文化主義) in Europe)の授業が面白かったです。自分が外国人として扱われる場所でXenophobiaやRacismについて学び、ディスカッションしたことでより身近な問題として考えることができ理解が深まりました。

Xenophobiaの授業は毎回リーディングの課題が多く大変です。よくカフェで勉強していました。

留学してから始めたこと(チャレンジしていること)はありますか?

ポーランドに来て一ヶ月程度が経った頃から毎日決まった時間に”瞑想する習慣”を継続しています!

様々なバッググラウンドや価値観を持つ人に出会い、日本では経験したことのないことが起こるうちに、自分自身、次々と入ってくる新しい情報を処理しきれなくなりました。頭の中がパンク状態で、自分は何がしたいのか、何をしているときが楽しいかがわからなくなって、モヤモヤが日に日に大きくなるばかりでした。そこで、そのことをポーランドで出会った親友に相談してみたところ、「ヨガや瞑想、読書などひとつの事に集中する習慣を作るといい。その中でも瞑想が簡単にできておすすめ!」と教えてもらったので一回頭の中を空っぽにして自分の心と向き合う手段として朝と夜に瞑想をすることにしました。すると、ごちゃごちゃの状態を毎日リセットすることができ、思考がクリアになり物事をシンプルに捉えられるようになったことで、些細なことで悩むことが減りました。また、自己肯定感も高まり、他人を気にしすぎずに自分はどうしたいかを基準にものごとを考えて行動することが増えたので毎日ストレスフリー且つ前向きな気持ちで留学生活を送れています。

あとは英語力向上と、「What’s up?」から始まる毎日の世間話からもっと話題を広げられるように、寝る前にその日の出来事や面白かったことを一人でYouTuberごっこ(動画撮影)をしながら記録することも始めました。録画を見返すのは少し恥ずかしいけれど客観的に見ることで改善点がはっきりするのでやりがいがあります。どちらも気軽に始められるのでとてもおすすめです!

留学生活(前半)で心に残っているエピソードを教えてください。

大親友のフィンランディアガールEmiliaとのツーショット

大親友ができたことです。Orientetion weekの一番最初のパーティーで出会い意気投合して前期のほとんどを一緒に過ごしました。一緒にカフェで勉強したり、パーティーに行ったり、時には真面目な話をしたり、時にはクレイジーな事もしたり…(笑)

深い人付き合いがあまり得意ではない私にとってまさか海外で国籍も年齢も違う親友ができるとは想像もしていなかったので本当にポーランドに来てよかったです。将来二人で世界一周旅行する約束をしています!

留学生活(後半)の目標を教えてください。

後半は嫌というほど勉強して、やりきったという達成感と自信を得たいです。前半はとりあえず沢山の人と関わり、とにかく何事も全力で楽しむことを目標にしていて、私なりにその目標は90%近く達成できたと考えています。

連日パーティーをしたり、朝までガールズトークで盛り上がったり、小さい頃から憧れていた留学生活そのものでした。一方で「ただ楽しかった」で終わってしまい、少し虚しく感じることもありました。それは「楽しい」の意味合いが「interesting」よりも「fun」の方が強かったからだと思います。思い出作りの観点からは間違いなく100点満点の生活でしたが、達成感が少なく自己成長においてはもう少し頑張れたのではないかという気持ちが残りました。なので、後半は勉強から新たな知識や達成感を得て自分の成長を実感する楽しさを手に入れたいです。

最終的には留学を通して手に入れた沢山の新しい考え方や価値観を「手に入れた」という状態で満足するのではなく、それらを吟味しきちんと自分のものにして帰ってこられるように頑張ります。学習の具体的な目標としては英語力、特にスピーキングスキル向上と、前期の授業を通して興味を持ったXenophobia、Islamophobiaに関する知識を沢山身につけて英語と日本語どちらでも議論できるように日々頑張ります。

これから留学を考えているみなさんへメッセージ、アドバイスをお願いします!

グダクスクの街並み

「案ずるより産むが易し」です!迷っている段階ではいろいろな不安があると思います。

ポーランド語を話せないのに日常生活が送れるのかな、日本食恋しくなったりしないかな、など考え出したらきりがありません。でも、実際に来てしまえばなんとかなります。言語にしても、日常生活にしても完璧である必要はないです。ちょっとずつ成長していく過程が留学の醍醐味です。ただ、留学の出願にはIELTSのスコアと一定以上の学業成績が必要になるので普段の授業や英語の学習はおろそかにせず日々の積み重ねも大切にしてください。もう既に出願すると決めている方はより高いスコア獲得を目指してみてください。スコアは高いに越したことはありません。興味はあるけどあと一歩踏み出せないという方はとりあえずIELTSの勉強を始めてみたり、国際交流センターで資料を見たりしてみてください。そうするうちに、具体的なイメージが湧いてきて、留学したい!するしかない!という気持ちになってくるはずです! 

いろいろ書きましたが、とにかく留学生活は本当に楽しいです。大学生のうちに経験できてよかったと心の底から思います。ぜひ少しでも興味があれば挑戦してみてください!

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