「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」“タンパク質が毒になる!?タンパク質を壊してみよう!”を開催しました

7月31日(土)に「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」という事業によるプログラム「タンパク質が毒になる!?タンパク質を壊してみよう!」を開催しました。この事業は、日本学術振興会が科学研究費助成事業の支援により生まれた研究成果の社会還元や普及推進を目的に行うものです。

当日は、生命科学部 潮田 亮 准教授が講師となり、参加した高校生14名は講義や実験、キャンパスツアーを通して、大学の研究を体感しました。

私たちの身体を構成する細胞では、生命の最重要部品とされるタンパク質が作られ、それぞれ固有の「カタチ(構造)」を獲得することでその機能を発揮します。カタチ作りに失敗した異常タンパク質は、細胞の中で上手く働けないだけでなく、ときに細胞にとって「毒」となり、様々な疾患の原因となるとされています。

午前の実験では、健康食品に利用されている微生物スピルリナのタンパク質溶液をゲルろ過クロマトグラフィーに流し、蛍光タンパク質フィコシアニンを精製しました。フィコシアニンはアイス等の食用色素にも使用されている身近なタンパク質です。カラム内では鮮やかな青色として観察でき、紫外線ライトを当てると、赤色に観察できました。参加者は、きれいに光る蛍光タンパク質の様子をスマートフォンで撮影する等、楽しみました。午後の実験では、午前の実験で精製したフィコシアニンを急激に加熱し、フィコシアニンのカタチを壊すことで、蛍光の消光等を観察しました。また、講義や実験に加えキャンパスツアーで研究設備を見学しました。

プログラム終了後、参加者には潮田 准教授から修了証書が授与されました。参加者からは、「タンパク質がこれほど奥深いとは思わなかった」「見たことがない研究設備が見られて面白かった」「進路のイメージが湧き、文理選択の参考になった」等の声が寄せられました。

※本プログラムは、JSPS科研費 JP21HT0144の助成を受けたものです。

講義を受けている様子
紫外線ライトを当てた蛍光タンパク質をスマートフォンで撮影する様子
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