生命科学部の寺地徹教授と植村香織客員研究員が分担翻訳した教科書「エッセンシャル遺伝学・ゲノム科学」が出版されました。

メンデルの遺伝の法則の発見から連綿と続く「遺伝学」は、生命の本質のひとつを明らかにしたものであったことから、現在でも生命科学のあらゆる分野の基礎として必須な学問となっています。親から子へと伝わる粒子の概念、遺伝子型と表現型との区別、子孫における表現型の分離など、遺伝にまつわる事象が遺伝子の実態が知られるはるか以前に理解されていたことは驚くべきことです。
本書は、遺伝学の定評ある教科書であり、概念の確立に寄与した古典遺伝学の実験・観察などの例や問題が豊富に紹介されています。また、染色体やDNAの発見以降、目覚ましい発展を遂げた分子遺伝学や最新のゲノム科学の知見まで、美しい図や表でわかりやすく解説されています。生命科学に興味をもつ学生さんには、ぜひ一度手にとってみていただきたい良書です。
本書の翻訳には、第一線の遺伝学者が多数かかわりましたが、本学の寺地教授と植村研究員は、第4章の遺伝的連鎖と遺伝地図の翻訳を分担しています。

「エッセンシャル遺伝学・ゲノム科学」
(原著第7版、ダニエル・L・ハートル著、中村千春・岡田清隆 監訳)
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