令和2年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「重点テーマ」

重点テーマ・目的・期待する効果等

(1)テーマ

初年次教育FDと学部カリキュラムマネジメントの実践

(2)目的

生命科学部(以下、本学部)では、学士課程4年間の学びの成果、あるいはその評価の指標を検討するにあたり、次の3つの要素に焦点をあてる。それは「何を学んだか」「どのように学んだか」「何ができるようになったか」である(学びの3大要素)。本学部が学部授業・カリキュラム改善に向けた年間計画で目的とするのは、すべての生命科学部生が卒業要件である単位取得を4年間でクリアすることに加え、上述の学びの3大要素が一人一人の本学部生にとって豊かで実り多いものになること、そしてそのための教育研究活動が全教員の集合知を生かした創造性豊かなものになることである。この目的に向けて、次の取り組みを行い、かつ効果検証することを今年度のゴールとする。
  • 学科内および学科間における科目間連携FD
    本学部の2つの学科(先端生命科学科、産業生命科学科)それぞれの学士課程カリキュラムを構成する科目をいくつかのグループ(科目群)にわけ、科目群の中で学びの3要素をテーマとする連携作業(授業内容・方法・および成績評価基準のすり合わせなど)をおこなう(科目群別ワーキンググループ会議、学科(主任)会議、教授会など)。学期と学年の進行に従い、開講科目の運営前・途中・終了時に必要に応じて科目群ごとの打ち合わせや全体の振り返り会(授業運営ワークショップ)をおこなう予定である。
  • 生命科学部フレッシャーズセミナー(1年生春学期必修科目)における教員FD
    前年度に引き続き学部共通の教科書を用いて授業運営をおこなう。学びの3要素を念頭に置いた連携作業(授業内容・方法・および成績評価のすり合わせなど)、ならびに毎回の授業の前後に半定期的(学科(主任)会議、学内外でのミーティングなど)に教員間報告・連絡・相談をおこなう。授業終了時には全体の振り返り会(授業運営ワークショップ)をおこなう予定である。
  • 授業のオンライン化/遠隔運営にかかる学部FD活動の設計と実行
    新型コロナウイルスの影響下、今年度春学期授業を原則としてオンライン環境で行うことになったのを受けて、各開講科目での設計や運営、各種ツールの選定、具体的な実践事例などを共有するための情報交換や実践演習などを実施する。
  • カリキュラムの成果と課題の可視化および共有
    本学部の学士課程カリキュラムの実践にともない、その効果検証を4年間がかりでおこなう。実践2年度目である今年度中に、カリキュラムのアセスメントポリシーを策定する。また、カリキュラムの効果検証のための定性・定量調査の一環として、教員および学部生を対象とする質問紙調査、ならびにその結果を踏まえるなどしてのインタビュー調査などを企画検討する。

(3)期待する効果

学びの3大要素「何を学んだか」「どのように学んだか」「何ができるようになったか」について、本学部生と本学部教員がそれぞれの立場で「ありたい姿」を実現することに期待する。すなわち、本学部生はより高いGPAレベルでの単位取得とより高い自己効力感を、本学部教員は同担当科目における学習目標へのより高いレベルでの到達とより高い自己効力感を、それぞれに獲得することである。
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