【文化学部】京都市京セラ美術館の魅力を再発見!前田ゼミ生が「再発見!美術館たてものツアー」を実施

2023.11.30

文化学部では、生きた建築博物館・京都のモダン建築を学び、伝えることをテーマとした「観光文化基礎演習B」(担当:前田 尚武講師)が開講されています。今回は、京都市京セラ美術館事業企画推進ディレクターを務める前田講師のゼミ生が「京都市美術館90周年記念祭」および「京都モダン建築祭」の一環で、京都市京セラ美術館のガイドツアーを行った様子を取材しました。

(学生ライター 国際関係学部4年次 竹本 逸美)

前田ゼミ生によるガイドツアーは「再発見!美術館たてものツアー」と題し、京都市京セラ美術館を学生目線で捉え「推しポイント」を押さえながら案内するものです。ガイド3人で1グループを担当し、2日間にわたりガイドツアーを行いました。全部で4グループのツアーを行いましたが、今回は期待と緊張でいっぱいの1番目のグループによるツアーの様子を取材しました。

3人の学生ガイドと参加者の皆さん ガイドツアーが始まります!

ゼミ生は春学期から、前田講師の指導を受けながら、ツアーの内容やルート決めなどに取り組んできました。当日は、フィールドワークを通して自ら発見した「推しポイント」を記したオリジナルガイドを用いて、以下のコースでツアーを行いました。

~「再発見!美術館たてものツアー」のコース~

中央ホール → 京セラスクエア(スロープ広場) → メインエントランス → 中央ホール → 光の広間 → 西玄関・広間 → 2階西広間・貴賓室 → 東山キューブテラス → 談話室 → 東広間 → 東エントランス・日本庭園

ガイドツアーで案内されたスポットのうち、印象に残った3つをご紹介します。

1つ目は「西玄関・広間」です。京都市京セラ美術館には玄関が4つありますが、その中で最も豪華に作られた西玄関から2階に上がったところにある西広間。美しいステンドグラスが天井いっぱいに広がります。日本建築で最も格式の高い折上格天井に洋風のステンドグラスの組み合わせは和と洋の調和を感じさせ、訪れた人を魅了します。ステンドグラスだけでなく、柱や照明の形も美術館が所在する岡崎エリアとのつながりを感じるデザインになっていると説明がありました。ゼミ生は身振り手振りを交えて参加者の注目を集めながら、分かりやすい説明を心掛けている様子でした。

西広間 天井いっぱいに広がる美しいステンドグラス
照明の形や柱にも注目しながら、魅力を伝える学生ガイド
秋晴れの中テラスから見える美しい東山の風景

2つ目は「東山キューブテラス」です。2020年春に新設された建物の屋上部分です。東山キューブは5mの高い天井を持つなど、現代アートに対応した設計が魅力で、これからの美術館の新しい可能性を感じさせる建物であることが説明されました。当日は天候に恵まれ、秋晴れの中、雄大な東山を望むことができました。テラスからは平安神宮や京都市動物園も見ることができ、ツアー中には動物園のキリンが顔を出している様子も見ることができました。学生ガイドからおすすめのフォトスポットが紹介され、楽しそうにたくさん写真を撮る参加者の様子が見受けられました。

日本庭園の美しさについつい足が止まります

3つ目は「東エントランス・日本庭園」です。もともとコースには組み込まれていなかったのですが、参加者の様子をふまえた学生ガイドの機転の効いたアイデアで、実際に外に出て庭園を巡ることになりました。東山を借景とした庭園は、秋を感じながら一息つくのにぴったりの場所です。日本庭園と近代的な建物が織りなす新旧のバランスを感じることができると紹介がありました。池には鯉が泳いでいることや、水は琵琶湖から引いていることなど、ホームページでは紹介されていないポイントも押さえながら説明がありました。

ツアー終了後に行われた参加者アンケートでは、「丁寧で分かりやすい説明だった」、「笑顔でフレンドリーなガイドだった」、「知らなかった場所や情報が聞けたことがよかった」などと好評でした。

ガイドを担当したゼミ生にも話を聞きました。

ゼミ生の感想

ツアーをするにあたって気を付けたポイントは?

正しい情報を伝えることです。自分たちで調べたり、先生に確認したりして準備を進めました。

ツアーを実際に終えた感想は?

無事に案内を終えることができてよかったです。庭園に出て説明したり、他の授業で学んだ情報を盛り込んだ説明を行ったり、臨機応変な対応することができました。改善点としては、もう少し詳細な説明や参加者との交流の時間を取ることができるとよかったです。

今回の経験を今後どのように生かせそうですか?

ガイドツアーをとおして、言葉遣いやマナーなどの重要性にも気付くことができました。授業や卒業論文など今後の大学での学びはもちろん、これからのキャリア形成などさまざまな場面で活用できると思います。

緊張しながらもしっかりと推しポイントを伝える学生ガイド①
緊張しながらもしっかりと推しポイントを伝える学生ガイド②

京都市京セラ美術館には1度訪れたことがあったのですが、今回のツアーでは、知らなかったポイントや魅力を再発見することができました。新旧が上手く融合した美術館の姿は、伝統と革新の混ざり合う京都の姿と重なりました。

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