【経済学部】京都から世界へ~堀場製作所の歩み~
2023.02.22

経済学部の専門教育科目「経済人特別講義」(担当:関田 静香准教授)は、学部の専門科目で学んださまざまな経済問題について、実際の企業のトップはどのように捉え、考え、企業を動かしているのかを体感することを目的に開講している科目です。毎回、日本経済の各分野で活躍されている方を講師として招き、経営者の「生の声」を聞くことができます。今回はゲスト講師として、株式会社堀場製作所 コーポレートオフィサー管理本部長の山下 泰生氏をお招きし、堀場製作所とSDGsの取り組みについて、お話を伺いました。
(学生ライター 現代社会学部 3年次 柿内 富良加)

堀場製作所は学生ベンチャーの先駆けで、堀場無線研究所として始まりました。その後、通商産業省(現在の経済産業省)から自動車の排出ガスを測りたいという問い合わせから、医学用呼気ガス分析計器を改良してエンジン排出ガス測定装置を開発しました。今では堀場製作所の主要な事業の1つになっていますが、「当時、堀場氏は自動車の排出ガスの測定装置を開発することには反対だった」と山下氏は語られました。開発者の強い訴えにより開発が続けられ、アメリカの環境保護局に採用されて大ヒットとなり、堀場製作所の礎になりました。自動車排出ガスの測定装置は、堀場製作所の礎になっただけではなく、環境保全の礎にもなりました。山下氏は「弊社はSDGsが定められる前から環境保全に貢献し、今後も日々向上していく技術でSDGsや課題解決に貢献していく」と語られました。
最後に受講生へのアドバイスとして、「グローバル化が進み、また求められてもいますが、ただ英語を話せるようになるだけではなく日本について尋ねられた際にきちんと伝えることができる『真のグローバル人材』を目指し、英語学習はもとより京都にある大学ということを生かして歴史も学んでほしい」と述べられました。