【経済学部】仕事はやっぱり面白く楽しくなきゃ。 経済人特別講義にサムコ株式会社代表取締役会長兼CEO 辻 理氏がご登壇

2022.12.26

学生に対し自己紹介する辻氏
経済学部専門教育科目「経済人特別講義」(担当:関田 静香准教授)で、サムコ株式会社 代表取締役会長兼CEOの辻 理氏をゲスト講師としてお招きしました。講演テーマを「京都発グローバル企業への成長の軌跡」と題し、会社の成り立ち、経営方針、辻氏の仕事に対する姿勢等についてお話しくださいました。
この記事では ①経済人特別講義とは? ②サムコ株式会社&ゲスト講師紹介 ③辻氏の講義内容ピックアップ という3つの項目に分けて、学生の目線から講義をレポートいたします!
(学生ライター 外国語学部4年次 福崎 真子)

①経済人特別講義とは?

企業の経営陣として活躍されている方々からお話を直接伺い、経済についてより深く実践的な学びを得ることを目的とした講義です。

「企業は、実際どのように経済をとらえ、活動しているのか…?」
「実務家から見た経済の姿、経営の現場におけるやりがい、困難とは…?」

上記のような疑問について、本やインターネットだけでは収集できない、企業活動におけるリアルな情報を入手できる点が、他の科目とは違う大きな特徴です。

経済学部の受講生にとって、経済学や経済問題に関する知見の取得といった日常的な学習から1歩ステップアップした学習ができたり、将来の進路について考えるきっかけになったり、貴重な機会となること間違いなしです!

経済人特別講義の詳しい授業概要はこちらから!↓
京都産業大学 [Syllabus System]
・経済学部の特色 | 特別プログラム | 経済人特別講義

②サムコ株式会社&ゲスト講師紹介

サムコ株式会社は、半導体電子部品を加工するための装置を製造し、世界中の電機・デバイスメーカーや研究機関に提供している企業です。本社所在地は京都府伏見区。国内10か所のほか、世界8か国14か所に拠点を置いており、積極的に海外事業を展開しています。

※電気を通す物質「導体」と、電気を通さない物質「絶縁体」の中間の性質を備えた物質のこと。ある条件の時に電気を通すという性質を持つことから、パソコン、スマートフォン、テレビ、LED電球、冷蔵庫など、さまざまな電気製品に用いられている。
(引用:サムコ株式会社 samco.co.jp|半導体製造装置入門|半導体とは

そんなサムコ株式会社を統率なさるのが、この度ゲスト講師としてご登壇された辻氏です。
辻 理氏 プロフィール
1979年 9月 当社設立、代表取締役社長
1986年 6月 サムコエンジニアリング(株)設立、代表取締役(現任)
2014年10月 当社代表取締役会長兼社長
2016年 4月 (一財)サムコ科学技術振興財団理事長(現任)
2016年10月 当社代表取締役会長兼CEO新規事業統括
2017年 9月 当社代表取締役会長兼社長兼CEO新規事業統括
2018年10月 当社代表取締役会長兼CEO(現任)
(引用:サムコ株式会社  samco.co.jp)

講義中、辻氏は終始笑顔で学生に語りかけ、経済や経営に対する考えを楽しそうに話されました。

③講義内容ピックアップ

講義の様子 真剣に話を聞く受講生
ここからは、辻氏の講義内容から2つのトピックを厳選してご紹介します。

1.サムコ株式会社のスローガン「グローバル中堅企業を目指して」

講義の冒頭、辻氏は経営に関する持論について説明。そのなかで「弊社の目標は、グローバル中堅企業を目指すことです」と述べられました。

グローバル中堅企業とは、世界中でビジネスを展開する中堅企業のこと。
辻氏が経営バイブルとして用いている『中堅企業論』の著者である中村秀一郎氏は、「中堅企業」という用語が日本で使われ始めた1960年当時、その概念を以下のように定義しました。

中堅企業は中小企業とは異なる市場条件を確保している。その製品は独自の技術、設計考案によるものが多く、必要な場合には量産に成功し、それぞれの部門で高い生産集中度・市場占有率を持ち、独占的性格をもつものも多く、特定の購入者に依存せず、大企業の購入独占に対抗する力を持ち、使用総資本純利益率の高いものが多い。
(出典:中村秀一郎.中堅企業論.東洋経済新報社,1964,p.13)


辻氏は『中堅企業論』の内容を紹介しながら、サムコ株式会社を成長させ続けるために参考にした点について解説されました。受講生たちの多くは、初めて見る書籍の内容に興味津々な様子でした。

2.辻氏の考える会社の在り方「面白くて楽しいほうがずっと良いじゃありませんか」

講義後半、辻氏は本講義のまとめとして「これからの会社の在り方」について考えを話してくださいました。

「会社は、やはり面白く、楽しくなければ!」と辻氏。京都に本社を置く、株式会社 堀場製作所の創業者である堀場 雅夫氏が社是として設定した「おもしろおかしく」を例に挙げ、その重要性を強調されました。

辻氏は「初めはそう思えなくても、『面白がってみよう、楽しんでみよう』という姿勢でいるだけで、自然とできるようになっていくんですよね。私のような経営陣にとっても、入社したての新入社員にとっても同じく必要な考え方だと思います。」「毎日、毎月、毎年と、仕事は長時間続いていきますから、どうせなら楽しくできる方がずっと良いじゃないですか」と、生き生きとした表情で語られました。その様子は、会社の経営者として活躍し続けてきた辻氏の貫禄をより一層引き立たせているようでした。

いかがでしたか。今回ピックアップした内容の他にも、会社の成り立ちや事業内容の詳細までお話しくださり、受講生にとって非常に充実した時間となりました。講義中「おもしろくなきゃ」というフレーズを何度もおっしゃっていた辻氏。そのような「何事にも楽しんで取り組む姿勢」が、ビジネスを成功へと導く鍵なのかもしれないと感じます。この記事を通じて、講義の魅力や、辻氏の企業活動に対する考えが、少しでも皆さんにお伝えできていれば幸いです。
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