【文化学部】千年変わらぬ古典文学の舞台を肌身で感じて-フィールドワークで鞍馬・貴船へ-

2021.07.02

文化学部京都文化学科の専門教育科目「京都文化基礎演習A(雲岡 梓准教授クラス)」にてフィールドワークが行われました。
この授業で扱うのは古典文学ですが、物語の現代語訳を中心に行う座学と、実際に物語の舞台へ出向くフィールドワークを掛け合わせることで、より深い学びを得ることができるそうです。今回は、鞍馬と貴船周辺でのフィールドワークの様子をご紹介します!
 (学生ライター 外国語学部3年次 福崎 真子)
貴船神社本殿の階段を上る受講生
貴船神社奥宮で船形石について解説する雲岡准教授
受講生は、鞍馬寺の「涙の滝」や「背比べ石」、貴船神社の脇を流れる「貴船川」など、古典文学にまつわる歴史的な名所を巡り、雲岡准教授から解説を受けました。
鞍馬寺は、江戸時代に、『源氏物語』若紫の巻に出てくる「北山のなにがし寺」のモデルであると考えられていました。そして作中で光源氏が滝の音を聞いて和歌を詠んだ場所が「涙の滝」であるとされています。
牛若丸(少年時代の源義経)が山中での修行のために毎晩登ったとされる鞍馬の「九十九折り参道」を進む雲岡准教授と受講生ら。受講生からは「こんなキツイ坂を登ってたの!?」と驚きの声が上がっていました。
 

 
牛若丸が天狗と修行をしたとの伝説がある「木の根道」も巡ります。木の根が露出していて歩きづらいですが、とても神秘的な光景です。


古典文学の舞台として名高い鞍馬と貴船は、古典文学が作られた当時から約千年を経た今でも、地形があまり変わっていないそうです。
古典文学に描かれる地でフィールドワークを行う目的について、雲岡准教授は、「古典って、自分とは関係ない世界だと思いがちなんです。だからこそ、実際の舞台に足を運び、作中に描かれたものや場所が今も残っていて、現代と繋がりがあるということを学生の皆に体感してもらいたいと思っています。」と語りました。

受講生らは、晴天に恵まれた絶好の登山日和の中、フィールドワークを終えました。数々の歴史の舞台となった「京都」の地だからこそできる京都文化学科の学外実習。受講生がその歴史を肌身で感じた経験は、今後、古典文学を学習していく上での大きな糧になることでしょう。

本学文化学部HP 文化学部 | 京都産業大学  kyoto-su.ac.jp

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