【国際関係学部】植原ゼミがグローバルニッチトップ企業の福井製作所を訪問しました!

2025.05.21

 2025年5月14日(水)、「研究演習Ⅰ・Ⅲ」(担当:植原 行洋教授)の一環として、株式会社福井製作所を訪問し、工場見学および福井 洋社長によるご講演を拝聴しました。
福井製作所は大阪に本社を置く、安全弁の専門メーカーです。同社の世界屈指の高い技術による安全弁は、エネルギーを「つくる」「はこぶ」「ためる」「つかう」といったあらゆるプロセスにおいて「最後の砦(最終的な安全装置)」として世界中で高く評価されています。同社の製品は、100ヵ国以上において採用されており、とりわけLNG(液化天然ガス)運搬船市場においては、世界シェアNo.1を誇るグローバルニッチトップ(GNT)企業です。今後、LNGをはじめとした代替エネルギー分野の需要増加が見込まれる中で、同社の技術力と製品の重要性はますます高まっていくと考えられます。また、カーボンニュートラル社会の実現に向け、アンモニア・水素燃料、メタネーション、カーボンリサイクル、CCUS、バイオマスといった低炭素化技術分野への応用にも期待が寄せられています。
今回、同社より「グローバルな視点でエネルギービジネスを探求しよう」という課題が提示され、私たちは6グループに分かれて、3週間後に実施される発表会に向けて取り組みを進めています。
工場で説明を熱心に聞く学生達
耳栓をしながら検査の瞬間に立ち会う
当日は、同社の従業員の方々にご案内いただき、安全弁が製造されるまでの工程や完成品の試験工程を見学させていただきました。工場内では企業秘密が多く、写真撮影は一部に限られていましたが、図解や口頭による丁寧な説明のおかげで、工程の流れや各作業の意義を深く理解することができました。
見学は、材料の加工から機械加工、組み立て、そして検査という順に進行し、特に印象的だったのは、発電用ボイラ用の蒸気用安全弁の動作確認の場面です。異常圧力による事故を未然に防止するため、蒸気を逃がす際に発する音は、耳栓をしていてもはっきりと聞こえるほどの大きな音と振動で、安全弁が担う重大な役割を実感する瞬間となりました。
福井社長による講義
工場見学後には、福井 洋社長よりご講演をいただきました。講演冒頭では、先日3年生が作成した企業分析発表に対するフィードバックを頂戴し、各グループの良かった点について丁寧にご指導いただきました。
続いて、「この20年間で仕事がどのように変化したか」について、インターネットとスマートフォンの普及による情報の可視化と経営スピードの加速が経営にもたらした影響を話してくださいました。特に中小企業における意思決定の速さや柔軟性が持つ強みについては、私たちの将来を見据えるうえでも大変示唆に富む内容でした。
講演後の質疑応答では、私たちの質問に対して、福井社長をはじめとする社員の皆さまが真摯にお答えくださいました。実際に製造現場を見たことで、日常生活では触れることのないBtoBビジネスの醍醐味を学ぶことができ、私たちにとって大変貴重な経験となりました。
当初の予定時間を超えてまで丁寧にご対応いただいた福井製作所の皆さまに、心より感謝申し上げます。本訪問を通じて得られた知識や学びを今後の研究および発表に活かし、エネルギービジネスへの理解をさらに深めていきたいと思います。
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