【文化学部】葵祭路頭の儀において「斎王代輿丁役」を務める
2025.05.23
5月15日(木)、文化学部京都文化学科開講の「京都文化演習」(担当:笹部 昌利准教授)の受講生の中から、男子学生8人が、葵祭路頭の儀に参加しました。
王朝の伝統、風俗を今に伝える葵祭は、京都の三大祭りの1つで、毎年5月15日に執り行われる上賀茂神社と下鴨神社の例祭です。御所車、勅使、供奉者の衣冠などを葵の葉で飾り、天皇の使者である「斎王代」が上賀茂・下鴨の両社に参向する道中におこなう「路頭の儀」は、葵祭最大の見どころです。文化学部笹部ゼミは、2018年より行列の中心で主役といえる斎王代を担ぐ「輿丁役」への参加、奉仕を行っています。
(文化学部 3年次 河野 遥)

10時30分、斎王代を乗せた「御腰輿」(およよ)が、禁裏御所清所門を出立しました。参加学生の緊張した面持ちと立ち振る舞いから、いにしえより続く京の伝統文化を自分たちが動かしているという責任感が感じられました。
12時に下鴨神社に到着し、14時20分出発。15時30分、斎王代を乗せて、無事、上賀茂神社へと到着しました。京都御所から上賀茂神社まで約8キロの道のりを練り歩き、緊張から解かれた学生たちは、疲れが見えるものの、その達成感から笑顔が見受けられました。行列に参加しない笹部ゼミ生も実地に臨み、葵祭を体感しました。
大学の授業などで、史料や文献より学び得ることも重要ですが、葵祭路頭の儀を目の当たりにし、「本物」を見ることの大切さを改めて実感しました。
輿丁役の代表を務めた京都文化学科4年次の松本 直大さんは、今回で3度目の参加。「格式ある祭礼に加わることができたことは、かけがえのない経験となった。また、伝統を大切に守り続ける京都の方々の姿勢にも深く感銘を受けた。」と話し、2度目の参加の京都文化学科3年次の園井 翔太さんは、「去年は白丁役(調度品などを運ぶ役)だったが、今年は最も注目される斎王代輿丁役で、責任感でいっぱいの1日だった。向けられる視線やカメラがとても多く緊張したが、誇らしい気持ちで歩くことが出来た。今後も伝統に触れる活動に積極的に参加していきたい。」と感想を述べました。

