【現代社会学部】第7回「現代社会学研究会」を実施しました!

2024.06.13

現代社会学部では、定期的に教員による「現代社会学研究会」を開催しています。
今回はメールアートに関する研究報告が行われました。

日時 2024(令和6年)年5月29日(水)13:15〜16:45
会場 サギタリウス館S508(オンライン併用)
研究報告 メールアート実験によるメールアートの新たな可能性の探索
+新分野でいかに科研費を得るか
報告者 金光 淳教授

概要

現代社会学部 金光 淳教授(専門:社会学、ネットワーク分析)が新たに科学研究費補助金(以下、科研費)を獲得した「芸術分野・芸術実践」でのメールアート実験プロジェクトについて紹介した上で、新たな分野で科研費を得るためのテクニックについて議論しました。
社会学者が芸術分野で科研費を獲得するのは非常に稀であり、科研費の取得においては領域横断的な研究課題を志向することが重要であることが示されました。
発表を行う金光 淳教授

研究プロジェクトの内容

メールアートは、1960年初頭からRay Johnsonというポップアーチストによって始められた現代アートであり、1990年代終わりにニコラ・ブリオーによって「関係性アート」が理論化されるはるか以前に行われていた「関係性アート」パフォーマンスです。
ハガキや手紙を他の人に伝送し、それらにアート作品を加えて行うものや、メールで招待された人がイベントに参加し、メールを返信するものなどがあります。

このアートの特徴は、誰でも参加できる「民主性」とネットワークを構築していく「社会ネットワーク構築性」です。このアートが持つ「エリート主義と資本主義アートに対抗してアートを民主化する」という強烈な理念は、現代アートの真髄を見事に体現していると言えるでしょう。

この研究プロジェクトは、専門のメール・アーチストを研究協力者とし、一般の人(含む障がい者)を巻き込んでメールアート実験を数回行い、追跡的社会調査によってメールアートの新たな可能性を探っていくものです。

(文責:現代社会学部 塩谷 芳也准教授)

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