【経営学部】岡部ゼミ生が「長岡京市」について学び、商店街の活性化へ取り組む

2024.06.28

経営学部 岡部 曜子教授のゼミ「演習3」では、文献調査や企業見学、企業の方に話を聞くことで知識を修得し、グループワークで意見を出し合いながら、理論的に仮説検証をしています。また、古着販売などの経営活動を通じて社会貢献も行っています。そこで今回は、「長岡京市の商店街」を題材に地域の活性化に取り組みます。この度、長岡京市商工観光課 山田 一歩課長、藤井 俊氏、長岡中央商店街振興組合 山下 起査雄理事長、神足商店会 川岸 右文会長を招き、「長岡京市の商店街の現在と将来の展望」について、お話いただきました。今回はその様子を取材しました。

(学生ライター 経営学部1年次 大村 果蓮)

まず、山田課長から長岡京市の紹介がありました。長岡京市は「かしこ暮らしっく 長岡京」を都市ブランドコンセプトとし、利便性の高い「かしこい暮らし」と、どこかなつかしい「くらしっくな暮らし」のバランスの良さが魅力で、住みやすい特徴として、特に交通の便が良いことが挙げられます。京都市や大阪市へのアクセスが便利で、通勤・通学にも適しています。また、教育環境も充実していて、地域社会との連携が強く、子供たちの成長を地域全体で支える風土があります。さらに、地域コミュニティが活発です。祭りやイベントが定期的に開催され、地域住民同士の交流が盛んなため、親しみやすい雰囲気で、新しい住民もすぐに馴染むことができます。

しかし、いくつかの問題を抱えていることも説明されました。高度経済成長期の人口増加に伴い集中的に整備した都市インフラ、特に学校施設等の更新のタイミングを迎えていることが挙げられました。また、全国的には人口減少時代となっている中、長岡京市は子育て世代を中心に人口が増えていて、共働き世帯の割合も増えているため、保育環境の充実も課題です。そして、高齢化社会への対応も重要な課題です。高齢者向けの医療・福祉施設やサービスの拡充が求められています。バリアフリー化が進んでいない公共施設や交通機関もあり、高齢者にとって利用しづらい面があります。これらの問題点を改善することでより住みやすい街を目指していく最中だとお話されました。
次に、長岡京市にある3つの商店街についても解説していただきました。現在、商店街は、市民に親近感をもってもらうために、お祭りなどの参加型イベントを企画・運営しています。今回、授業の中で、学生たちに「どうすれば若い世代に商店街を利用する頻度を増やすことができるか」について、意見を求められましたが、実際に普段の生活で商店街を利用する機会が少ない学生が多くいたため、どのように問題を解決するか具体的な方法を考えることに苦戦していました。しかし、若い世代をターゲットにしたイベントを増やすことや、若い世代がよく利用しそうなお店を誘致することなどが学生から提案されました。

今回、授業の取材にあたり、様々な条件の中で解決策を考える難しさを実感しました。また、市や商店街がどのように連携して協働しているかを知ることができる貴重な機会となりました。

今後、岡部ゼミでは、長岡京市にある主要な商店街を活性化するのに役立てていただくために、商店の分布状況などを把握するマップを作成し、店舗の展開について気づきがあれば提案していく予定です。学生の自由な視点に期待したいです。

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