【理学部】物理科学科 齊藤准教授が回転自由度のある粉体モデルの音波物性に関する学術論文を出版しました
2023.05.24
研究成果
理学部 物理科学科 齊藤 国靖 准教授らは、分子動力学法を用いた数値シミュレーションにより、回転自由度のある粉体の研究を行い、ランダムな粒子配置に起因する音波の特異性と粘性力の役割を明らかにしました。この研究成果は学術誌Frontiers in Physicsの論文として掲載されました。
掲載論文
著者:Kuniyasu Saitoh, Kianoosh Taghizadeh, and Stefan Luding
題目:Sound characteristics of disordered granular disks: effects of contact damping
掲載誌:Frontiers in Physics 11, 1192270 (2023)
DOI:10.3389/fphy.2023.1192270
URL:https://doi.org/10.3389/fphy.2023.1192270
研究概要
粉体の音波物性を知ることは様々な観点で重要です。例えば、粉体の力学的な性質を特徴付ける弾性率の測定に音波を用いる場合があります。また、私たちがよく経験する地震は地中を伝わる弾性波が大元であり、大地が砂や岩石など(大きめの)粉体から構成されていることを考えれば、音波物性を詳しく知ることが地震に対処するための第一歩であることがわかります。
そこで、本研究では分子動力学法を用いた数値シミュレーションにより、粉体の音波物性について調べました(図)。特に、接触する粉体粒子の間に接線力を導入し、回転自由度のある粉体の分散関係、散乱係数、および音速について詳しく調べました。
粉体はランダムな粒子配置をしていることがほとんどで、結晶中の音波とは異なる性質をもつことが知られています。そこで、ランダムな粒子配置の効果と粒子間に働く粘性力の効果の両方を数値シミュレーションで調べ、回転自由度のある粉体特有の音波物性を明らかにしました。
そこで、本研究では分子動力学法を用いた数値シミュレーションにより、粉体の音波物性について調べました(図)。特に、接触する粉体粒子の間に接線力を導入し、回転自由度のある粉体の分散関係、散乱係数、および音速について詳しく調べました。
粉体はランダムな粒子配置をしていることがほとんどで、結晶中の音波とは異なる性質をもつことが知られています。そこで、ランダムな粒子配置の効果と粒子間に働く粘性力の効果の両方を数値シミュレーションで調べ、回転自由度のある粉体特有の音波物性を明らかにしました。
参考
- 京都産業大学 教員紹介ページ:齊藤 国靖 准教授