【国際関係学部】ティムラズ・レジャバ駐日ジョージア大使の講演会が開催されました!

2023.07.21

7月13日(木)に「駐日ジョージア大使講演会」が、「国際経営論Ⅰ」(担当:植原 行洋教授)の授業の一環として行われました。今回は、ティムラズ・レジャバ大使とダヴィド・ゴギナシュヴィリ専門分析員にお越しいただき、ジョージアと日本の二国間関係やジョージアの歴史・経済についてご講演していただきました。

(学生ライター 国際関係学部4年次 越智 慎之助)


はじめに、レジャバ大使とゴギナシュヴィリ氏のプロフィールと大使の仕事について紹介していただきました。新任の外国の特命全権大使が信任状を天皇陛下に捧呈する儀式である「信任状捧呈式」など大使任命に関するプロセスの興味深いお話がありました。また、ジョージア大統領訪日に関する大使としての役割や大統領と安倍晋三元総理大臣の面談陪席、他国の駐日大使との外交活動などを解説いただき、大使の仕事について理解することができました。

現在レジャバ大使は、Twitterを活用した日々の情報発信や情報収集にも注力されています。Twitterでの自国の魅力発信や価値観の共有を図ることで、日本国民との交流や関係を効果的に構築することができています。

植原教授による歓迎挨拶
レジャバ大使による講演の様子
授業中盤では、ジョージアの概要について、紹介していただきました。ジョージアは、南北を大コーカサス山脈と小コーカサス山脈に挟まれ、カスピ海と黒海に囲まれた自然豊かな気候になっています。また、ジョージアは8000年の歴史を持つワイン発祥の地としても知られており、自然豊かな気候と世界無形文化遺産にも登録された製法を持つワインは逸品で、ワインを用いた国際交流に力を入れているようです。更に、特色あるジョージアの文化・言語・民族合唱や相撲やウェイトリフティングなどパワー系のスポーツ大国となった背景についても学習することができました。
ゴギナシュヴィリ氏による講演の様子
他には、ジョージアの歴史について紹介がありました。古くからアジアとヨーロッパを結ぶ交通の要衝であり、現在においても地政学的に重要な役割を果たしています。これまでにロシア帝国やアラブ帝国といった様々な帝国の侵略を受けてきた歴史があり、侵略から国家を守るために闘ってきた歴史があります。近年では、2008年にロシアによる侵略を受け、現在においても国土の約20%をロシアに占拠されています。ロシアによるウクライナ侵略という新たな危機を抱える国際社会において、レジャバ大使は他国の駐日大使とともにウクライナへの連帯を示すなど、激変する国際社会で重要な役割を果たしています。

授業終盤では、ジョージアと日本の二国間関係について紹介がありました。昨年、ジョージアと日本は国交樹立30周年(ただし1921年から二国間関係あり)を迎え、2021年には日・ジョージア投資協定を締結するなど二国間は経済交流を活発化させています。ジョージアの投資環境は、迅速・透明・安価といった特徴を持ち、対内直接投資を促進させています。多くの国と自由貿易協定を結ぶことで、ジョージアを起点とした市場アクセス向上に努めています。GDP成長率も近年10%以上の高水準を維持し、日本や世界から注目を集めています。

最後に、学生からの質疑応答の時間がありました。学生からは「大使がTwitterを利用する理由と効果は?」「外交関係が難しい国に対して、どのような外交を行いますか」「ジョージアにとって国家やアイデンティティとは何か」といった質問があり、大使やゴギナシュヴィリ氏も熱心に回答してくださいました。

学生からの質問の様子

今回のレジャバ大使とゴギナシュヴィリ氏の講演会を通して、ジョージアを身近に感じることができました。予測困難な国際情勢下において、多くの価値観を共有するジョージアと日本の政治的・経済的交流の機会は増していくと考えます。私自身もいつか訪問してみたいと思います。

講演に先立ち、レジャバ大使と黒坂学長との面談が行われました。学長より本学での講演に対するお礼が述べられ、京都産業大学の説明や、レジャバ大使が行われている47都道府県向けのジョージアワイン外交について大使からお話を伺いました。

(右から)ダヴィド・ゴギナシュヴィリ専門分析員、正躰学部長、ティムラズ・レジャバ大使、黒坂学長、植原教授

国際関係学部の授業では、外交、ビジネス、国際協力の現場で活躍する実務家を招き、世界の最前線の知識や実情を学びます。

他にもさまざまなゲストスピーカーによる講演会を開催しています!

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