【国際関係学部】ベルギー/トマス・モア応用科学大学に交換留学した4年次 加藤 綾華さんを取材しました!

2023.03.15

学部の授業以外にも活躍 の場を求めて積極的に取り組む学生を紹介する本企画。

今回は、ベルギーのトマス・モア応用科学大学に交換留学した、国際関係学部4年次 加藤 綾華さんに話を聞きました。

国際関係学部4年次 加藤 綾華さん(大学のクリスマスパーティーにて)

なぜ留学先にトマス・モア応用科学大学を選びましたか?

交換留学は大学時代にやりたいことの一つでした。しかし、コロナに見舞われ渡航は思うようにはできませんでした。そんな中でも、京都産業大学での勉強をもっと充実させようと思い、インディペンデントリサーチや他学部の授業を履修して学びを深めていきました。そのような学びの中で、ヨーロッパに行って移民文化やフェアトレード・環境保全への考え方などを現地で学びたいと考えるようになり、チャンスがあれば留学したいと強く思っていました。また、留学先を考えるにあたっては、ビジネス関連の授業を履修することができること、留学先での生活が1番上手く想像できなかった国がベルギーだったので、逆に面白そうだと思ってトマス・モア応用科学大学を選びました。

※インディペンデントリサーチは、課題を発見し、解決策を発信する能力を養成するために、学生自らが個別の課題を設定し、教員の指導のもとで主体的に学修を行う3・4年次配当の「選択科目」です。様々な体験を教員の指導の下で学術的に捉えなおし、事後的な調査・研究を行って学問的なテーマに昇華させ論文化します。「研究演習Ⅰ~Ⅳ」が学内での学びの延長線上の中で、共通する問題や関心を持った他の受講生と共に集団的に行われるものであるのに対し、当該科目は、学外での個人的な経験を、学内での調査・研究により検証し、その成果をレポート論文等としてまとめます。

最寄り駅だったAntwerpen-Centraalの内部。世界で最も美しい駅の1つを毎日使えて夢のようでした(電車は遅延ばかりでしたが…笑)

留学期間のスケジュールを教えてください。

2022年9月1日 渡航
9月2日 ホストファミリー宅へ到着
9月13日~9月15日 Welcome week
9月19日~12月23日 前学期
10月29日~11月6日 中休み
12月24日~2023年1月8日 クリスマス休暇
1月9日~1月25日 前学期試験期間
1月26日~2月12日 学期間休暇
2月2日 前学期試験成績発表

留学先で履修した授業科目や授業の様子を教えてください。

最もハードで印象深かったのはEntrepreneurial Management1という起業家精神を学ぶ授業です。元はヨーロッパの若者の間で起業家精神がアメリカや中国に比べて低いことを受けて近年多くのカレッジや大学が取り入れ始めている授業だそうです。架空のスタートアップ企業の社員になりきって、投資家になりきっている先生に投資を求めるという、まさに昔テレビで見た「マネーの虎」を授業で経験しました。ランダムに割り振られたメンバーと共にビジネスプラン、マーケティングプラン、広告、ファイナンスシートなど全て準備して、毎クラス1グループがプレゼンテーションをしました。BtoBのサブスクリプション型ビジネスや顧客がカスタマイズできる商品などアイディアは様々でしたが、プレゼンテーションテーションが終わった生徒は先生と同じように投資家になりきるので、なぜコストを○○に費やしているのか、何が会社自体の目的なのかなどしっかり準備していても、毎度どのグループも質問攻めに会います(笑)準備にかなり時間を使いましたし、プレゼンテーションはもちろん緊張しましたが、先生から好評価を頂けてメンバーとほっとできた瞬間は忘れがたいです。
Entreprenurial Management1で友達がプレゼンテーションをしている様子。企業例は「デビュー前の新人ミュージシャンに特化した音楽配信サービス提供会社」です。

留学してから始めたこと(チャレンジしていること)はありますか?

ベジタリアン生活です。ホストファミリーがチャレンジしているので一緒に取り組んでいました。ですが100%ベジタリアン生活は鉄分不足となることが心配で、一緒に食事をする夕飯だけの緩めのベジタリアン生活となりました。ベルギーを含めヨーロッパのスーパーマーケットやレストランではベジタリアンやビーガンの方への選択肢が豊富なので、種類や味に対する不満はありませんでした。学校にもアニマルウェルフェアの観点や宗教上の理由から肉を食べない友達が何人かいたので、肉・魚を頻繁に使う日本はより配慮が必要だと気が付きました。
ホストマザーが作った料理。ホットチリソースを塗った生地に野菜を沢山巻いたターキッシュピザ。肉に見える部分はフェイクです。

留学期間で心に残っているエピソードを教えてください。

学外で友達ができたことが予想外でありとても嬉しい出来事でした。私はK-POPのファンで、滞在先の市でK-POPのイベントに参加した時に、違う大学の友達ができました。その友達は私の誕生日に会う約束をしてくれて、ベルギー式のカラオケで歌って踊って、さらにプレゼントまで用意してくれて、とても楽しい思い出になりました。

皆さんも留学された際は、自分のコミュニティを大学内だけにとどめず、ぜひ学外にも広げてみてください。さらに世界が広がりますよ。

KPOPつながりでできた友達と映画鑑賞。音声は英語、字幕はオランダ語とフランス語でした。

帰国後の抱負を教えてください。

さまざまな国にルーツを持つ人々が集まるヨーロッパの核であるベルギーで過ごして得た感覚を忘れないようにすることが1番の抱負です。薄れてしまうのを防ぐために海外のメディアには目を通し続けて、他の国を訪れた際に、観光のためだけというよりはもっとその国々を自分のホームに感じるようになりたいです。またオランダ語をマスターする時間が他の授業の忙しさにかまけて取れなかったので、次回訪れた際にもっと分かるようになるために勉強を続けたいです。
African Business Topicsの授業で、グループのメンバーとCôte d'Ivoireの在ベルギー大使館を訪れインタビューしました。

これから留学を考えているみなさんへメッセージ、アドバイスをお願いします!

留学生活では思いもよらないハプニングが頻発します。私が半年間留学していたベルギーは、時間通り・締め切り通りということが大学の外ではほぼありえないことなので日本人マインドを持ち続けていると非常に苦労します(笑)。ですがそれが起こるということを予測して事前に計画を立てる・行動するというスキルが鍛えられることは間違いなしです。日本での大学生活と同じで、留学生活もすべては自分次第です。自分がどうしたいか、どんなことにトライしてみるか全て自分で決められます。また自分のなかで妥協できる・できないポイントは何なのかも海外生活ではかなり明確に見えて来ると思います。少しでも留学に興味があれば、どんな国や方法であっても健康と安全に気を付けながらぜひトライしてみてほしいなと思います。
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