理学部 物理科学科の卒業研究としてスプリングエイトで放射線検出器の開発と実験を行いました

2022.01.21

理学部 物理科学科では4年次生の卒業研究として専門分野の研究に取り組んでいます。2021年度の物理科学特別研究1・2(ハドロン物理学)では素粒子・原子核分野で重要な放射線検出器について深く学び、スプリングエイトで検出器の製作や加速器からのビームを用いた性能評価を行いました 。

4月から放射線検出の基礎を学内の実験室で学びました。感染症対策を十分に行った上で、大阪大学との共同研究として夏からスプリングエイトで最先端の検出器の製作を行いました。12月にはスプリングエイトの高エネルギーガンマ線ビームライン(BL31LEP)に自分たちが製作した検出器を設置し、時間測定分解能などの性能評価を行いました。これらの研究をまとめて卒業論文として仕上げようとしています。
学内での普段の実験とは異なり最先端の研究施設に触れることで、様々な学びを得られたと思います。

卒業研究生(新山研究室)からのコメント

  • 井上 清太郎さん
    精度の高いものが求められる中での製作の難しさを感じるとともに、完成した時の達成感を最大限に感じることができました。貴重な経験をありがとうございました!
  • 豊永 美柚さん
    普通なら関わることができない方々や環境で、慣れない部分も沢山ありましたが、学生の内にこのような経験をさせていただけた事にとても感謝しています。
  • 宮下 直希さん
    最先端の研究施設で検出器の製作・性能評価は、多くのことを学ぶことができました。この貴重な体験をさせていただけたことにとても感謝しています。
  • 八木 桃子さん
    大変な部分もありましたが、様々な方の協力のもと、学内では行えないとても貴重な経験が出来ました。

用語解説

  • ハドロン…素粒子の一種であるクォークが結びついてできた粒子。
  • スプリングエイト加速器…SPring-8は兵庫県西播磨にある電子加速器施設です。ここで原子核、ハドロンやクォークの研究を行なっています。
放射線検出器を製作している様子
完成した放射線検出器

参考

 京都産業大学 教員紹介ページ:新山 雅之 准教授
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