【国際関係学部】「国際協力実務論Ⅱ」でJICA海外協力隊・チュニジア在住の林 貫太郎氏によるオンライン講演が開催

2022.12.28

12月19日(月)に国際関係学部の専門科目である「国際協力実務論Ⅱ」(担当:三田教授)の講演が開催されました。今回のゲストは、外国語学部 国際関係学科の卒業生である林 貫太郎氏で、チュニジアからZOOMを繋いでの講義でした。

(学生ライター 国際関係学部3年次 若狭 茉実)

林氏の話にじっくり耳を傾ける学生

林 貫太郎氏の紹介

林氏は京都産業大学外国語学部 国際関係学科を2020年に卒業されました。2021年度2次隊(2021年10月)としてチュニジアのナプール県・コルバ市のコルバ自然環境保護協会へ派遣されています。派遣先から林氏に要請された内容は、既存の活動やプロジェクトの実施支援、意見の共有、新たなプロジェクト企画の補助やイベントの開催協力です。

林氏は大学時代に、1年次必修科目である「海外フィールド・リサーチ」でオーストラリア(パース)へ行き大きな影響を受け、現在の活動につながったとおっしゃっていました。また、3年次には大学のプログラムでタイへ派遣留学(チェンマイ大学)を経験されています。またJICA協力隊へ応募し、卒業前には、パラオへの調査旅行経験もあります。

林氏も学生時代「国際協力実務論」の授業を履修されていました。そこで関心を抱いた「パラオの廃棄物問題」を通して、社会の一員としての自覚が芽生え協力隊員になりたいとの思いが更に高まったそうです。

JICA協力隊としての活動

林氏はJICA海外協力隊への採用が決まったものの、新型コロナウイルスの感染拡大により派遣が無期限延期となり、すぐに現地への渡航が出来ない状態となりました。その間、語学や、環境に関する学習を進め、資格取得や看護助手の経験をするなど、協力隊として必要なスキルの習得を行われていました。その後、2021年1月からJICA特別派遣前訓練への参加となり、ようやく協力隊としての活動の一歩が始まりました。その後、2021年10月にチュニジアのナプール県・コルバ市に派遣されました。派遣先での主な活動テーマは、エコ市民の環の拡大、生態系の保護、女性の社会、経済、政治への参加を促す能力開発などです。
質疑応答の様子
質疑応答の様子

実際に林氏から回答を頂いた質問をいくつか紹介します。

JICA海外協力隊の面接ではどういったことが質問されましたか?
—協力隊としても求められることは、体力や精神衛生上大丈夫であるかが問われる。

派遣先はどのように決めたのですか?
—派遣先を決定するのはJICAがする。(行先の希望は出すことは出来るが希望が通るとは限らない。)

質疑応答の時間には、JICA海外協力隊員になるために問われることや、派遣先決定の過程など、新卒者としての派遣に関することなど、多くの質問に親切、丁寧に答えて頂きました。ありがとうございました。

学生からの振り返りの記述からは、「国際協力を仕事にすることに興味を持っていたので、大変行動力がある姿を目の当たりにし、真似していきたいと感じました。」「青年海外協力隊に関心があったので話が聞けて良かった。」「新卒でも役に立つことがあるということが聞けたので安心しました。」「就職先としてJICAの海外協力隊という道もあるのかと思えた。」「今回の話を通して、将来のことを考えるための参考にさせて頂きたいです。」というように、将来国際協力分野に進もうとする前向きなコメントが多く寄せられていました。

今回は学科の先輩である林氏のお話を聞くことが出来る貴重な機会でした。また、JICA海外協力隊でお仕事されている方のお話は大変興味深かったです。林氏のお話を聞いて、その行動力の素晴らしさに驚きました。加えて、目標から逆算をして常に効率性を考え、語学、新たなスキルの獲得や現地への調査を行われていました。私もこの行動力を模倣したいです。

国際関係学部の授業では、外交、ビジネス、国際協力の現場で活躍する実務家を招き、世界の最前線の知識や実情を学びます。
他にもさまざまなゲストスピーカーによる講演会を開催しています!

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