学生団体「静原応援隊」と経営学部中野ゼミ生がもち米を原材料にしたドーナツを開発!

2021.01.13

京都産業大学の学生団体「みらい発信局おむすび~静原応援隊~」と経営学部中野幹久ゼミ生が共同で、静原地域(京都市左京区)の静原神社御奉納米『しめ縄もち米』を原材料にした「しめなわドーナツ」を開発しました。静原応援隊の前隊長で、中野ゼミ4年次生の松本瑞季(写真中央)が、商品開発のストーリーをご紹介します。
中野ゼミでは、グループ研究として、「サプライチェーンの視点からの商品開発」に取り組んでいます。魅力的な素材を探し(素材開発)、生産に関わる人・組織と流通・加工に関わる人・組織をつないで、製品のコンセプトを考えたり、調査、試作を行い(製品開発)、販売方法やプロモーションを考える(売り方開発)という一連のプロセスにトライしています。松本は、同じグループの島津雅弘、(写真右側)、寺坂郁哉(写真左側)とアイディアを議論する過程で、静原地域の状況や静原応援隊の活動の話を共有しました。静原地域は、過疎化・高齢化が進み、農業の衰退や地域の伝統行事への若者の参加率の低下といった問題を抱えています。2019年春頃、静原応援隊は、「地域で作った藁でしめ縄をつくるという伝統が途絶えるのはもったいない」という思いで、もち米づくりを担うことになっていました。松本・島津・寺坂は、しめ縄もち米づくりの存続、静原の文化をより多くの人に知ってもらうこと、そして何より、このような地域活動を行っている学生を応援するために、メッセージ性のある商品を開発したい!と考えました。
商品は、京都産業大学の「むすびわざグッズ」として開発しました。むすびわざグッズとは、学生の目線を大切にし、学生らしい豊かな発想で企画立案から開発、販売までを行う商品です。むすびわざグッズを販売している学内のCampus Shop M's Styleの運営主体である丸善雄松堂の社員の方々にも助言をいただきながら、開発を進めてきました。試作からの過程は、京都市西京区の洋菓子店、パティスリーゼロと一緒に行いました。同店は、もともと丸善とのつながりがあったことに加え、地物を使い和の素材を生かした地産地消のお菓子作りを行いたい、という私たち学生の想いに共感し、協力していただけることになりました。

開発した商品は、普通のドーナツのように見えますが、生地にもち米が使われているため、「腹持ちがいい」「和にこだわる」という特徴があります。学内の試食会を兼ねたアンケート調査をもとに、「チーズ」「ゆず」「きなこ」の3種類の味を揃えました。ゆずには静原産柚子ピール、きなこには静原産大豆を配合しています。パッケージ・デザインについては、ゼミ生が考案した商品であること、アンケート調査でも学生の声を大事にしたこともあり、学生が手にとりやすいポップな感じを取り入れました。

この商品は、しめ縄に使う奉納米という、ありがたいもち米を原材料としています。奉納米を使った商品開発が行えるということは、地域との信頼関係があってこそであり、地域×学生×大学のつながりを具現化した商品と言えます。学内のCampus Shop M's styleや本学Webサイトで販売していますので、ぜひご賞味ください。
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