上賀茂神社で子どもたちに伝統文化を継承するワークショップを開催

2019.11.19

文化学部京都文化学科の専門教育科目「京都文化特殊演習」の受講生11名が9月28日(土)、一般社団法人心游舎(※)とともに子どもたちに日本文化を伝承するワークショップを上賀茂神社で開催しました。
彬子女王殿下によるご挨拶
今回は、2017年にユネスコ無形文化遺産にも登録された和食にスポットを当て、「見て・聞いて・味わおう!きょうからあなたもだし職人」をテーマに実施。味噌汁やおひたしなどで、ふだん何気なく口にしている旨味の素「だし」にスポットを当て、多彩なワークショップが展開されました。
学生による「だし」を学ぶ講習会
ワークショップでは、はじめに学生から、鰹や昆布、トビウオ(あご)などからだしが取れることがクイズも交えて説明され、その後に実習に移りました。鰹節を実際に削ってけずり節を作る体験では、想像以上に固い鰹に子どもたちは苦戦。学生のサポートを受けながら、徐々にコツをつかんでいき、会場は香ばしい鰹の匂いに包まれました。
また、金平糖や梅干し等による味覚体験では、「あまいー」、「すっぱい!!」といった味覚を体感し、味の違いや奥深さを感じていました。

学生と一緒に鰹節削り体験

旨味を加えた五味の味覚体験


後半では、NHK「きょうの料理」に出演されている料理研究家の後藤 加寿子先生による作りたて「だし」の試飲。鰹・昆布・あごの3つの味を口にした子どもたちは、それぞれの味の旨味や違いを感じ取り、目を丸くして驚いていました。一通りのワークショップを終え、最後には、だしを使ったお膳をいただき、お腹も心も満腹のワークショップとなりました。

後藤先生による実演と試飲体験


授業の担当教員である彬子女王殿下は、「体験してみることが、一番記憶に残る。その中でも、楽しかったという思い出は記憶に残りやすい。このようなワークショップを開催することで、日本文化を次世代に残していく種蒔きになればと思っている」とワークショップの狙いを述べられました。
また「このワークショップは京都文化特殊演習という授業の一部であり、学生はしっかりと準備をしてくれた。次年度以降も、上賀茂神社と連携し、ワークショップを実施していきたい」と感想を述べられました。
参加者による記念撮影
※心游舎は、「日本の伝統文化が生き続けることができる土壌を形成したい」、そしてその核となる子どもたちに「本物の日本文化にふれる機会を提供したい」という、彬子女王殿下の思いに共鳴した有志一同で設立された団体。今回の企画は、彬子女王殿下が京都文化特殊演習の担当教員であることから、授業の一環として実施されました。
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