応援団に加入しようと思ったきっかけは?
私は大学の女子寮・葵寮に入っていたのですが、入学時に寮の班長さんに「入学式、おもしろいことするから見てね」と言われたんです。何をするのかな?と期待して見ていたら、応援団としてステージに登場して。小柄な体から想像できないほど大きな声で演舞を披露する姿が「楽しそう」と思ったのがそもそものきっかけです。それまで京都産業大学の応援団リーダー部は10年ほど活動がなかったのですが、ちょうど私が入る1年先輩の代で復活したということもあり、挑戦してみようと思い立ちました。
実際に活動してみていかがですか?
やはり、女の子なのに応援団?といった反応をされることもたまにあります。もともと運動が得意な方ではなかったので、筋力の差などもあり、悔しい思いをすることも。その分練習がない日にも自宅で筋トレをしたりしています。活動は、運動部の試合の際に応援に行ったり、OB会からの依頼で演舞を行ったり、地域のパレード等に参加したりもします。あまり人前に立つのは好きではなかったのですが、誰かを応援するためにワーッと声出している時が一番楽しいですね。昨年から2年連続で、駅伝応援にフル参加しているのですが、駅伝は最初から最後までずっと応援するんです。京都産業大学の選手が来た時は、みんなで声を出してとにかく応援を盛り上げます。通り過ぎた後も、他の選手がみんな通り過ぎるまでは声出しを続けるので、かなり体力は必要です。入団当初に比べると体力も筋力もつきましたし、自分にチカラがついてきたなと感じられるのもやりがいの一つになっています。今の目標は団旗を持つこと。風があるところで持つとやはり重く、試合の際には最低でも3時間ほど持ち続けないといけないので、今は小団旗しか持てないのですが、今年は中団旗を持てるように頑張りたいと思います。
活動を通して、成長したところは?
先輩に勧められて、外部との調整をする渉外の役目をしているので、学外の方、社会人の方とやり取りする機会が増えました。演舞依頼の電話を受けたり、学内の広報とやり取りをしたり。運動部に試合の予定を聞き、応援の日程を調整したりするのも私の仕事です。どれも初めての経験だったので、電話を取るのも掛けるのも苦手でしたが、回数を重ねるうちに慣れてきて、苦手意識もなくなりました。正しい言葉遣いや印象の良い話し方などは今後も勉強していきたいと思っています。
女性として応援団に入るということに対してどう思いますか?
どうしても体力差は出てしまいますが、本学応援団の良いところは、その男女差も個性ととらえているところだと思います。声の高さも、女性は地声の高いままでいいんです。実際その方が声が響いて遠くまでよく通るんですよね。それが女性ならでは、京都産業大学ならではの応援になるのだと思います。団長やリーダー部の部長をはじめ、団員たちのテーマとして「新しいことをやりたい、今までの応援団とは違うことをしたい」という思いがあって。今時のJ-popに合わせてダンスをするなど、他大学にはない珍しい応援を行っています。普通のリーダー部はやらないんじゃないかな、と思うようなこともあえて挑戦し、常に工夫して何か新しいことを始めるという姿勢で臨んでいます。この精神は後輩の代にも引き継いでいきたいですね。
むすんでうみだす、という経験は?
応援団に入ってから、さまざまな人との縁を結んでいると思います。卒業生の方とのつながりが増えたり、学部も部活も違う学生と仲良くなったりと、学内外問わず交流の輪が広がりました。みんなで“応援”という一つの目標に向けて一緒になって声を出すという体験が、大学全体の一体感をうみだしているのではないかと思います。応援を通して感じるのは、在学生も卒業生もこの大学が好きなのだな、ということ。卒業してからもこういった縁が続いているのが魅力だと思います。
最後に、京都産業大学の魅力を教えてください。
考えの幅が広がるところですね。フレキシブルカリキュラムで他学部の授業も受講できるので、大学入ってからもいろいろな選択肢があって、広げていくことができます。これがしたいという目標や夢が定まっていなくても、学びの過程でやりたいことが変化しても、その時々に柔軟に対応しながら学ぶことができるので、視野も交流の幅も広がると思います。
※掲載内容は取材当時のものです。