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経営学部ゼミナール

「売れる」には理由がある。

  • 経営学部 4年次
    細川 由希奈さん
  • 経営学部 4年次
    深尾 光さん

人は期間限定の商品を前にすると、なぜ財布の紐が緩むのか。こうした消費者の行動について、消費者行動論やマーケティング論の観点から理論を組み立てるのが、細川と深尾が所属するゼミの目的だ。
「自分が選んでいると思っていても、実は“選ばされていた”という事実に驚きます」
ゼミでの研究を通して、モノやサービスを購入するまでの消費者の心理的な変化、さらに企業や店舗の巧みな戦略があることを知った2人は口をそろえる。そんな2人がサイクルショップのコンテストに参加したのは3年次の時。テーマは「理想の自転車専門店を考える」という自由度の高いものだった。
深尾の班はファミリー層をターゲットに据え、子どもが飽きない店づくりに重点を置いた。
「消費者の購買意欲を見える化したカスタマージャーニーマップを使って、行動心理を分析しました」
結果、試乗ができる体験ゾーンを充実させて子どもが楽しく自転車選びができる仕掛けを施した。
「人は、楽しい・面白いというプラスな気持ちが生まれると購買意欲が高まります。その分析結果を基に、『まずは楽しんでもらう』ことを前提としたアイデアを積極的に取り入れました」
一方、細川の班がターゲットにしたのは大人。深尾たちのようなバラエティに富んだ店舗とは真逆の、すっきりとしたショールーム形式の店舗を提案した。
「購入を迷っていても、魅力的な情報が端的に伝わったり誰かに後押しされたりすると買いたくなることってありますよね。そこで、商品の詳細が手軽にわかるQRコードの導入や専門アドバイザーの配置など、有効な情報をピンポイントで与えられる店づくりを考えました」
結果として深尾の班は準グランプリ、細川の班は努力賞という評価を受けた。
経営学に関するあらゆるツールを駆使して「売れる〇〇」を紐解いていくと、お菓子のパッケージデザインやスーパーマーケットのBGMなど、普段から何気なく触れているものにも理由があることに気付く。
「身近なものの見方が変わる。社会に直結した経営学ならではの面白さだと思います」

※掲載内容は取材当時のものです。

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