073
生命科学部ゼミナール

生物の世界と正面から向き合う。

  • 生命科学部 4年次
    穐丸 多聞さん

穐丸が関わる研究室のテーマは「昆虫における種の多様性」だ。最先端技術を用いた穐丸の研究は、DNAを読み解くことで、対象の昆虫が生態系や農作物に与える影響の予測を立てる。同じ昆虫種のDNAを見比べ、2重らせんにあるかすかな違いを見つけ出す作業は、時間を忘れるほどに没頭するという。
「地球環境に対して、人間や昆虫、動物はどんな影響を及ぼしているのだろう。そこで起きている問題に対して、自分たちができることはなんだろう。そんな興味を持って、研究室を選びました」。
日々昆虫を観察し、顕微鏡をのぞきこむ研究の過程は、中学高校で取り組んだ部活動と似ている、と少林寺拳法に6年間打ち込んでいた穐丸は続ける。
「目に見える結果はすぐに出てこないんです。実験をしていく中で自分の仮説を立てて、先生に相談をして、どんどんアップグレードしていく。少しずつ良くなっていくのが面白い。部活動も目の前の壁に取り組んで乗り越えると、次の壁が現れる。続けていると、中学1年のときに比べて高校3年では、明らかな成長が感じられました」。
生命科学の魅力は、社会とは一見関わりがない生物の世界と正面から向き合えることだと穐丸は感じている。無邪気な子供時代のように好奇心へ身を任せ、心引かれる世界でわれを忘れて研究をするのは今しかできない。「DNAのようなミクロの世界を読み解く経験が、マクロな社会へ挑むときにきっと役に立つ。関係なさそうなことが、実は繋がっていたりする。だから面白いんです」と穐丸は目を細めて笑った。

※掲載内容は取材当時のものです。

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