令和5年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告」

「学習成果実感調査」についての分析結果

令和5年度春学期の回答率は65.6%になり、令和4年度春学期の64.7%、同秋学期の60.6%からすこしずつ上がってきた。データ有効性のためにも、今後も回収率を向上させていく必要がある。
学部全体の平均は、設問2の学習時間、設問3の到達目標達成度、設問4の学ぶ意欲、設問5の満足度のいずれも全学平均より高く、良好な結果となった。他方で、複数教員が担当する「発展演習」や英語基幹科目の「Theory of Knowledge」で学ぶ意欲や満足度などに教員間のばらつきが見られた。また、展開科目の英語講義科目においても、同様の結果が得られた。展開科目については、講義内容や受講者の学力・人数に左右されることが想定されるが、複数教員が担当する必修科目については、大きな差が出ないように、授業運営について担当者会議等で確認・調整していく必要がある。
今年度の重要テーマは、「卒業成果物の質を念頭に置いた、授業における効果的な論文・レポートの指導方法の検討」である。卒業成果物の指導を行う「研究演習Ⅰ・Ⅲ」では、調査項目の数値は学部平均よりもいずれも高く、学びの集大成科目として満足のいく結果となった。しかし、研究演習Ⅰ・Ⅲの双方において、到達度、学ぶ意欲、満足度の点で、ゼミ間に大きなばらつきが見られた。研究演習ⅠとⅢを比較すると、研究演習Ⅰではゼミの平均値と中央値に大きな差はないが、研究演習Ⅲでは設問3、4、5においてゼミ平均値と中央値に大きな差がある。平均よりも中央値が高いことから、数値の低いゼミがあることが分かる。経年変化を分析したものではなないものの、4年次生の到達度、意欲、満足度が低下しているゼミがあることを示すデータとなった。ただし、各ゼミの履修者数にばらつきがあり、回答率に差があるため、調査結果を単純に比較できないことは留意すべきであろう。
今年度はFD活動等を通じて、論文執筆の指導方法を担当者間で議論している。情報共有や学び合いによって、学びの集大成としての卒業成果物をよりよく指導する方法を秋学期も検討していく。

「学部独自のFD活動」についての成果報告

(1)公開授業とワークショップ

①公開授業:
  • 科目:『発展演習』
  • 担当教員:三田貴教授・吉川敬介准教授
  • 実施日時/場所:8月31日 SR107会議室
  • 参加人数:14名
②ワークショップ:
  • 参加人数:14名
  • ワークショップでの意見交換内容:授業でのレポート指導方法、およびTurnitinの使用方法について
     
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