令和2年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告書」

「学習成果実感調査」についての分析結果

1. 学部全体の傾向について

今学期は、急遽オンライン授業となったため、この点について注目する。学部全体では、オンライン授業で「円滑に学習を進めることができたか」(設問4-1)について、97%の学生は何等かの形で対応したとの回答であったのに対して、3%がうまく対応できなかったと回答している。本回答については、Web上での調査であることから、そもそもオンライン授業にある程度対応している学生からの回答であること、また、回答率が42.61%であることを考慮すると、対応できていない学生数は、3%よりも多く存在すると考えるのが妥当である。
また、授業に対する満足度(設問11)では、84%が満足していると回答しており、昨年度の調査結果が78%と比較しても、オンライン授業が対面授業よりも劣っているとは言えないことが推察される。

2. 1年次生の傾向について

今年度の春学期については、とりわけ1年次生について、入学後登校することのないままオンライン授業となったため、学習意欲等、大学生活の開始にあたってどのような影響が出るか、懸念があった。この点、入門演習Aについては、オンライン授業で「円滑に学習を進めることができたか」(設問4-1)について、どちらかといえば対応できなかったとの該当が4%、回答率が56.71%である。このことから、1年次生においても、実際には4%を超える数の学生がオンライン授業に対応できていなかったことが推測される。社会学入門Aにも同様の傾向が見て取れる。このことは、春学期末の成績において、昨年度と比較し、学部が定める低単位取得者が5名から16名に増加したことからも、影響があったと考えられる。
 その一方で、授業への満足度については、高い水準を維持している(入門演習92%、社会学入門78%)ことから、オンライン授業そのものへの評価は対面と比較しても遜色があるわけではないと考えられる。

3.コメント

以上から、とくに1年次生については、例年に比べ、高校から大学の学修への移行について戸惑っている学生の割合が例年より高い可能性がある。この点、オンライン授業に参加できている学生については満足度が高いものの、秋学期以降も引き続き留意しておく必要がある。

PAGE TOP