ピックアップゼミナール

「日本と海外を比較しながらメディアスタディを実践」
英語学科 ギリス フルタカ アマンダ ジョアン 教授

メディアと社会の関わりについて探究

新聞、雑誌、テレビ、ポピュラー音楽などのメディアと社会の関わりについて考察する、メディアスタディについて学びます。3年次にはイギリスと日本のメディアの違いについて、例えば近年話題となっている「フェイクニュース」などを事例として取り上げ、比較しながら学びます。単にコンテンツだけでなく、紙とWebのデザインの違いなども研究対象です。4年次にはアメリカやイギリス、そして日本のポピュラー音楽がそれぞれ互いにどのような影響を与えながら歴史を歩み、進化を果たしてきたのかを、ミュージックビデオなどの視聴を通して研究していきます。

 

メッセージ

メディアという親しみやすい研究テーマで日本と海外の状況を比較しながら、英語力と文化理解力を向上してほしいと思っています。

「バイリンガリズム」英語学科 難波 和彦 教授

2つの言語を使い分ける現象から
英語教育のヒントを探る

英語と日本語を織り交ぜながら話す、バイリンガルの会話を耳にしたことはありませんか。「バイリンガリズム」とは、2言語を切り替える現象(=コードスイッチング)のしくみや、どのような状況で多く表れるのかなどを探っていく、新しい研究テーマです。実はコードスイッチングは、バイリンガルにだけ見られる現象ではありません。私たちも、外来語と日本語を組み合わせたり、敬語や方言を混ぜて話したりすることもよくあると気付けば、身近に感じられるでしょう。この研究は、使える英語がどうすれば身に付きやすくなるか、日本の英語教育における課題解決にもつながるもの。そのため、英語の教員をめざしている学生も多く、将来に活かす学びに意欲的に取り組んでいます。

「ロシアの文化や日本との違いについて、民話、映画、アニメ、音楽から学ぶ」
ヨーロッパ言語学科 ロシア語専攻 クツェレヴァ ジャメ アンナ 教授

ロシア文学を通してロシア人の心を知る

学生にはロシアの文化や伝統、民族性について理解してほしいと思っています。教材はロシアの文化が凝縮されたロシア民話をはじめ、民話をもとにした映画やアニメ、音楽など。さらに、ヨーロッパ、アメリカ、インドといった海外に広がるロシア文化について、ノーベル賞受賞者たちの活躍にスポットを当てて学びます。異文化を知ることは豊かな人間性へとつながり、それは社会に出てからも役立つものです。授業では教員と学生の間に壁はありません。教室を劇場だと思い、一緒に楽しくロシア語を学びましょう。

メッセージ

映画や音楽など、身近な題材を味わいながら、ロシアを深く理解し、効率良くロシア語の運用能力を高めましょう。

「イタリアの軽音楽の歴史」
ヨーロッパ言語学科 イタリア語専攻 ディオダート フランチェスコ 助教

歌を通してイタリア文化への理解を促す

聞く、書く、話す、そして、歌うイタリア語運用能力を高める

イタリアの厳選された歌を通じて、イタリア文化の理解をめざします。ゼミでは歌を聞き、歌うことによって発音の練習を行います。さらに、歌の一部を何度も繰り返し聞きながら、歌詞を書き取ります。文法や語彙がおかしいと感じる箇所は辞書などを用いながら修正し、聞き取れない箇所は文脈を踏まえ、当てはまる単語を探します。その後、学生同士でペアを組み、互いに相談しながら考えます。残っている問題は教員とともに解決していきます。このようなプロセスによって、イタリア語の発音が上達するとともに、チームで取組む力が向上することを期待します。

「ラテンアメリカの人権問題」
ヨーロッパ言語学科 スペイン語専攻 フェルナンデス コボ カルロス ビセンテ 准教授

世界に残る歴史的な問題を「自分事」としてとらえ
国際社会で活躍する力に

1492年の新大陸発見以降、南米の先住民であるインディオはスペイン人によって支配され、苦難を強いられるようになりました。あれから500年以上を経た現在、彼らの生活は改善されたのでしょうか。ゼミでは侵略当時の社会の実状を学んでから、36年にもおよぶ紛争を1996年に終えた今も、多くの先住民族が迫害され続けているグアテマラに注目。スペイン語の原書などラテンアメリカ側の文献や映像資料を使い、2つの時代を比較しながら、今なお残る複雑な課題にアプローチします。根深い闇を掘り起こして主体的に考え、当事者意識をもってディベートできる力は、国際化社会で活躍するうえで大切な要素。培った人間力や語学力を発揮する舞台は無限に広がっています。

「多様な食と文化の研究を通じて経済や流通、環境問題について学ぶ」
アジア言語学科 インドネシア語専攻 エディ プリヨノ 教授

インドネシアのカフェ&スイーツからフェアトレードまで

インドネシアは多民族国家であり、食文化も多様です。また急速な経済発展を背景に、新たな食文化も生まれています。こうした中、私のゼミでは「インドネシアの食と文化」を研究しています。学生の選ぶ研究テーマは幅広く、インドネシアのカフェ&スイーツからファストフード、インスタント麺、ハラールと呼ばれるイスラム教徒に許される食材や料理、公平な条件下で国際貿易を行うフェアトレードにまで及びます。学生が興味や関心を持ちやすい食と文化をきっかけに、経済や流通、環境問題についても学んでほしいと考えています。

メッセージ

伝統料理から食材まで多様性に富んだ食を通して、多民族国家インドネシアならではの文化や宗教について考え、理解を深めてください。

「グローバル化社会におけるアイデンティティ」
国際関係学科 マコーマック ノア ヨシナガ 准教授

世界は本当に「便利」で「豊か」なのかを考える

経済優先のグローバル化社会における個人、民族のあり方を考察

日常はあらゆるところで世界とつながっています。電話はどこへでも掛けることができ、小売店にはさまざまな輸入品が並んでいるのです。しかし、私たちが消費者として恩恵を受ける傍らで、開発途上国には低賃金で働く人々が存在するのも事実。政治領域ではテロの問題も深刻化しています。一人ひとりが世界とつながっていることを認識した上で、お互いに望ましい関係を築くためにはどうすればよいのか。時事問題などを取上げながら、経済優先のグローバル化社会における意識のあり方を考察し、よりよい生き方を模索してほしいと思います。

「国際社会における対立と共存」 国際関係学科 正躰 朝香 教授

テロ、難民の流入、移民排斥
課題が山積する国際社会の現状と背景を考察する。

相次ぐテロ、大量の人の国際移動、EU統合の揺らぎ、移民排斥。国際社会のこれら深刻な問題は、グローバル化した世界に暮らす我々にとって無関係ではいられません。政治、経済、社会、文化、歴史が複雑に絡み合う問題には、まさに国際関係学という学際的な視点で向きあい、考える必要があります。なぜテロは止まないのか。難民はなぜ激増したのか。移民排斥が欧米各国で強まるのはなぜか。英国がEU離脱を決めたのはなぜか。それは世界にどのような影響を与えるのか。個々の問題の現状を理解し、その背景を分析し、それらの問題がどう関連しているのか考察する。複雑な国際社会の事象を自分なりに把握する枠組みと自分の意見を表明する力をつけてほしいと思います。
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