留学体験記(足立 充毅さん アイルランド・グリフィスカレッジ)

メディア・コミュニケーション専攻 4年次
足立 充毅

私は3年次生の2019年3月から2020年1月までの10ヶ月間、認定留学でアイルランド共和国のグリフィスカレッジに留学しました。将来は英語を使ってグローバルに働きたいという目標があり、入学前から大学の間に長期留学をしたいと思っていました。メディア・コミュニケーション専攻での語学とメディアを融合した学びに面白さを感じ、より実践的なメディアスキルや異文化コミュニケーションスキルを身につけたいという思いからアイルランドへの留学を決意しました。
「エメラルドの島」という愛称でも呼ばれるアイルランドは、自然豊かで治安も良く、「歌うように喋る」と形容されるフレンドリーな人々が温かく迎え入れてくれます。留学をするには最適な国だとオススメしたいほど、アイルランドは魅力に溢れています。
この体験記では、留学を考えておられる方やアイルランドに興味がある方の参考となるよう、私が留学で経験したことや感じたことをありのままにお伝えしたいと思います。

アイルランドでの留学生活

留学先大学のグリフィスカレッジには、私が専攻しているメディア学を専門的に学べる学部があり、英語圏で比較的日本人が少ないという点も魅力に感じました。また、ヨーロッパ言語学科に所属しており、ヨーロッパの文化や政治経済に興味があったこともアイルランドに決めた理由の一つです。
実際に街を歩いていても日本語が聞こえてくることはほとんどなく、刺激的な毎日を過ごしました。大学には世界各地から学生が学びに来ており、お互いの国の文化や言葉を教えあうなど様々な国の人々と交流しました。
授業後には、本場のアイリッシュパブでアイルランド発祥の「ギネスビール」を飲みながら語り合い、週末にはアイルランド各地へ旅行したり一緒に寿司を作って食べたりと楽しい思い出を作りました。アイルランドにはヨーロッパを中心に世界中からたくさんの人が学びに来るので、世界中に友人を作るということも可能です。
そして、アイルランド人はとにかくフレンドリーで、家の近所やバスに乗っていると気さくに話しかけてくれることも多く、そこから仲良くなり毎日楽しく生活できました。留学前は知らない国に一人で行くため不安が大きかったですが、誰に対してもフレンドリーなアイルランド人たちのおかげですぐに馴染むことができました。

英語の先生とクラスメイトたち。ユニークな先生が多く、毎日楽しい授業をしてくれます。
アイルランドにはカラフルな建物や美しい教会がたくさんあります。

留学先大学での学び

私は10ヶ月の間、グリフィスカレッジの2つのキャンパスで学びました。最初の5ヶ月間は、アイルランド南部のコークという都市にあるキャンパスで英語の語学の授業を受講しました。コークはアイルランド第2の都市であり、点在する教会やカラフルな建物が美しく、人も街も穏やかなところです。
授業では、教科書を使いながら文法を学んだり、月に数回決められたテーマについて10分間のプレゼンテーションを行ったりしました。コークキャンパスは学生数が少なく、1クラス5〜10人程度でレベルごとに分けられているので、先生から丁寧に教えてもらうことができます。
クラスメイトも、5カ国以上の異なる国籍の人たちと一緒に学び、仲を深めることで異文化を知る楽しさや新たな発見がありました。
留学の後半の5ヶ月間は、首都のダブリンにあるキャンパスでメディアの学部の授業を4つ受講しました。
学部の授業では英語が話せることが当たり前で、留学生であっても特別扱いはされないので最初は授業についていくことで精一杯でした。しかし、そのおかげで英語力は格段に伸びたと感じています。そして、留学前半に英語の授業を集中的に受講していたのも大きかったと思います。
受講した中で特に印象に残っている授業は、現代の諸問題を取り上げ、クラス内でディスカッションし自分の意見をスピーチするという授業です。最初の頃は現地の学生の堂々と自信を持って発表する姿に圧倒され、消極的になってしまいました。しかし、このままでは留学に来た意味がないと思い、日本の自殺問題について私の意見をスピーチすることにしました。デリケートなテーマであったため、文化や考え方の違いからなかなか理解してもらえない部分もありましたが、今までの留学生活の経験も踏まえ、分かりやすく自信を持ってスピーチするようにしました。すると先生やクラスメイトから「とても興味深い発表だった」と褒めてもらい、これまでの留学の成果を発揮できたと感じました。
グリフィスカレッジの先生方はいつも親身になってサポートしてくださったので、安心して授業に取り組むことができました。また、留学生のためのサポートセンターもあるので、スタッフの方に勉強や生活のことなど何でも相談でき、留学生も快適に過ごせる環境が整っている大学だと思いました。

メディア学部の友人たちと。同じメディアを学ぶ仲間としていつも助け合っていました。
お世話になったグリフィスカレッジのスタッフのみなさん。

ホストファミリーとの生活

留学中はアイルランド人のご家庭でホームステイをしていました。ホストファミリーは私を家族の一員として迎え入れてくれ、そのおかげで孤独感や不安を一切感じることなく現地で生活できました。毎日栄養面も考えた美味しい食事を用意してくれたことで、病気にかかることなく元気に過ごすことができました。また、毎日共に生活するので家でもネイティヴスピーカーと英語で話せる環境があり、日々の会話なども英語力を上達する助けとなりました。
私の留学生活が充実していたのも、ホストファミリーの存在があったからだと思っています。現地で銀行の口座を開設する際、一人では不安だろうからと一緒についてきてくれたことで、慣れない現地での生活をストレスなくスタートすることができました。ホストファミリーの日課である愛犬の散歩に一緒に行き、綺麗な星空を見ながらその日の出来事を話し合ったのも一生の思い出です。
ホームステイの良さは、日本にいると体験できない異文化を直に触れることができるところだと思います。日々の生活スタイルや食事、季節のイベントなど日本とは大きく異なる文化を一緒に体験できたことは私の大きな財産となりました。

コークのホストファミリー。日本から来た私を本当の息子のように接してくれました。
ダブリンのホストファミリーと愛犬のバーティー。

留学経験から得たこと

自分の行動次第で様々な人と出会い、素晴らしい体験や知らなかった知識を得ることができると学びました。そして、留学という貴重な経験を無駄にしないためにも、自ら働きかけるということが重要だと実感しました。
私にとってこの留学はとても大きな挑戦でした。街にも大学にも日本人がおらず、最初は孤独感や不便さを感じていました。アイルランドへ渡航後すぐに行ったビザの手続きでは、言葉が通じず何回も手続きをやり直すなど苦労しました。言葉の壁を強く感じていましたが、その悔しさやもどかしさが英語学習のモチベーションとなり、今振り返ると厳しい環境だからこそ成長できたと感じています。果敢に挑戦し、行動することで新たな発見や出会いがあり、自分の成長にも繋がると実感しました。日本とは大きく異なる環境でも、なんとか最後までやり通せたことは今後の自信にもなります。
今後は、留学を通して身につけた英語力や異文化を理解する心を活かし、日本と世界を結ぶ存在となりたいです。英語を世界中の人々と繋がる一つのツールとして、これからも学び続けていきたいと思います。
私は留学前、語学力や海外での生活に順応できるかなど多くの不安がありました。そこで国際交流センターの方に相談すると、多くのアドバイスをしていただき安心して留学生活を送ることができました。ですので、まずは国際交流センターを訪れてみることをオススメします。また、留学先で単位を取れるかという不安もありましたが、留学アドバイザーの先生に留学先で履修する科目などについてアドバイスしていただいたおかげで、帰国後40単位分を単位変換することができました。
京都産業大学には、留学を考えている方にとって心強いサポートが整っています。自分次第で素晴らしい経験ができるチャンスが留学にはあると思います。自信がなくても行ってみたいという気持ちがあればぜひ挑戦してみてください!応援しています!

グリフィスカレッジのコークキャンパス
グリフィスカレッジのダブリンキャンパス
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