3週間での成長(松尾 仁 外国語学部)

初めてのイタリアは、私を成長させてくれました。3週間、イタリア語だけを使って、会話だけではなく文法も学びました。ただただ実践ばかりをしているという感覚で、それがとても楽しかったです。日本と違って1コマが2時間15分で、慣れるまで長く感じましたが、1日に2コマだけでしたので乗り切ることができました。午後は大体フリーで、授業終わりに街に出ることが多かったです。コンビニ感覚でピザ屋に立ち寄って、ピザを食べるのは本当に格別でした。街にはピザ屋のほかに、ジェラート屋やバールがたくさんあり、毎日訪れていました。

そんな中、この海外実習で1番のイベントが、1週目の金曜日にありました。それは、日本語を学んでいるイタリア人との交流会です。1年次生から3年次生までの学生がいて、その人達とまず2~4人のタンデムを組みます。タンデムとは、一緒に勉強をするグループのことです。その時、事件が起きました。シエナ外国人大学の先生が、「毎年タンデムはオークションで決めるため、イタリア人が組みたいと思った人に手を挙げてグループを作る」とおっしゃったのです。私は、「手を挙げてもらえなかったらどうしよう」と思いました。しかし心配はありません。イタリア人は積極的なので、手が上がらないというようなことはありませんでした。実際、私には3人の生徒が手を挙げてくれて、とても嬉しかったです。
 
その次の月曜日から最終日まで、授業終わりに家にすぐ帰宅することはありませんでした。市内観光施設への訪問やワイナリー見学等のイベントがない日は、一緒に勉強したり、昼食をとったりと、充実した日々を送ることができました。普段の会話は、こちらがイタリア語で話し、向こうが日本語で話すことで、お互いの勉強になりました。もし間違っていたらお互いに訂正し合って、その場で学べるのです。SNSでもそのようにやり取りしていましたので、授業外での成長が大きかったです。帰国後も、分からないところを教え合える良い関係を結んでいます。

これから海外実習に参加する後輩たちに私が伝えたいのは、「積極的になる」ということです。私自身、積極性がありませんでした。しかし、未熟なイタリア語をカバーするのは、積極的に交流をすることです。私は、一生懸命話しかけてコミュニケーションを取ろうと努力をしました。するとイタリア人は、理解しようと真剣に私のイタリア語を聞いてくれたのです。
海外実習には、気持ち次第で、どれだけでも成長できる可能性が秘められています。私も積極性の面で、少しは成長できました。これからイタリア語の能力をより向上させていきたいと思える、充実した海外実習になったと私は感じています。
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